息子から母へ「呼吸が上手くできない」とメッセージ、2日後に遺体で発見…[検証コロナ 第5波の教訓]<1>

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 自宅療養者のフォロー体制にも違いがあった。

 東京都では健康観察を保健所と都の「フォローアップセンター」が分担していたが、療養者の急増で業務が追いつかなくなり、同センターは7月28日、観察対象を30歳未満に縮小。その分、保健所の負担が増大し、東京23区内では健康観察の遅れなどが相次いだ。

 一方、大阪府では、電話だけでなく自宅を訪問して健康観察や安否確認を実施。訪問看護ステーションと連携し、8~9月で計約350件の訪問をしたところ、早期診療・入院につながるケースもあったという。

■「先進地」に教わる

 こうした中、都内にありながら自宅療養中の死者ゼロで第5波を乗り越えたのが、墨田区だ。

 関西の第4波の教訓を生かそうと、6月の段階で神戸市内の医療関係者を招いて講習会を開き、「最初の連絡遅れが自宅療養中の急変と死亡を招く」――などと教えてもらった。

 これを踏まえ同区は、重症化を防ぐための「抗体カクテル療法」を行う病床を確保したり、地元の医師と看護師で「健康観察チーム」を作ったりと、独自対策を実施した。

 厚生労働省は1日、「第6波」に向けた保健・医療体制の整備を都道府県に求めた。同省幹部は「大阪にできたことは、東京にもできるはず。いち早く感染者と連絡を取り、症状に応じて病院やホテルなどで治療・療養ができる体制を構築する必要がある」と語った。(伊藤崇、中田智香子)

 「災害級」の感染拡大が起きた第5波は医療の逼迫を引き起こし、感染症対策に大きな課題を突きつけた。教訓をどう生かすか。第6波への備えを考える。

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2423897 0 社会 2021/10/07 05:00:00 2021/10/07 16:39:03 2021/10/07 16:39:03 東京都杉並区の店舗で療養中の長男から母親のスマートフォンに届いたメッセージ。長男はこの2日後、店舗内でなくなっているのが見つかった(9月28日、東京都中野区で) https://www.yomiuri.co.jp/media/2021/10/20211007-OYT1I50012-T.jpg?type=thumbnail

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