あの「生協の白石さん」は…今も「ひとことカード」のままでした

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 「生協の白石さん」、コロナ禍の今、もう一度読みたい。

〈愛は売っていないのですか?〉

 ――どうやら、愛は非売品のようです。

今は日本生活協同組合連合会で働く白石さん。「これからもずっと、『生協の白石さん』と呼んでいただければ」(6日、大阪市内で)
今は日本生活協同組合連合会で働く白石さん。「これからもずっと、『生協の白石さん』と呼んでいただければ」(6日、大阪市内で)

 大学生の質問に、ウィットに富んだ回答を返して一躍有名になった「生協の白石さん」こと、白石昌則さん(52)。「ひとことカード」のゆったりとしたやりとりが話題を呼び、本はベストセラーに。あれから16年。コロナ禍でギスギスしがちな日々、あの白石さんに会ってみたくなった。(読売新聞社会部 田村美穂)

 「今は『生協の白石さん』と呼ばれることはないです」。「コープ」のロゴ入りの職員証ホルダーを首から下げた白石さんが、笑顔で近況を話してくれた。二回り近く年下の記者に対しても、「私のためにわざわざありがとうございます」と丁寧に出迎えてくれた。

 白石さんがブレイクしたのは2005年。当時は、東京農工大学の生協職員だった。赴任直後に担当した「ひとことカード」の回答で、学生たちから注目を集めた。

 〈白石さん好きっす。〉

 と、告白を受けると、同じノリで

 ――光栄っす。

 と返す。

 〈牛を置いて!〉

 と、要望を受けると

 ――ご要望ありがとうございます。本日丁度職場会議が開かれたのですが、結果、牛は置けない、と決議されました。即決でした。申し訳ございません。

 「真面目なんだけど、面白い。あのカードのやりとりを見て、そこに白石自身がいるような錯覚が起きました」。大学時代の友人も、そう言っていた。

 計10時間以上に及んだ取材では、どんな質問をしても、 真摯しんし な回答が返ってきた。詳細を聞くためにメールをすると、返事もすぐに。そのうえ毎回、ちゃんとオチがついている。まさに礼儀正しく、ユーモアにじむ「ひとことカード」のままの白石さんだった。

 実は白石さんがカードの回答を担当していたのは主に農工大の生協にいた頃の約4年間だった。その後、職場は何度か変わったけれど、今も生協の仕事をしている。白石さんは「今でも当時の回答を読んでくれる人がいるのはうれしい」と感謝する。

 ゆるくて深い白石さんの名回答を、もう一度、読みたくなった。

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