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海上保安庁の幹部職員を養成する海上保安大学校(広島県呉市)の人気が低迷している。今年度の受験申込者数は368人で、8年前より半減した。日本周辺海域の緊迫化で海保の体制強化が求められており、関係者は危機感を募らせている。(越村格)
SNSで発信

「溺れた人を引き上げる訓練をしました」「格好いい海上保安官を目指す」――。海保の採用専用のツイッターアカウントには、海上に浮かぶゴムボートに人を引きあげる写真などと一緒に、新人職員のメッセージが投稿されている。

海保の採用担当が7月に始めた「ルーキー奮闘記」。新人の訓練や業務を紹介し、若者にPRするのが狙いで、今月までに6回掲載された。採用専用のツイッターも昨年7月に開設したもので、担当者は「ツイッターを見て採用説明会に来た学生も多く、手応えを感じている」と力を込める。
知名度不足

海保が採用に力を入れ始めたのは、幹部人材の確保の先行きに不安があるからだ。海保には、一般の海上保安官を育てる海保学校(京都府舞鶴市)と、幹部を養成する海保大がある。海保学校の4月入校の受験申し込みは、年間3000人前後と横ばいが続く一方で、海保大は志望者が大幅に減っている。
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