「いつの間に」計900万円支払い宝飾品繰り返し購入した94歳女性…無許可割賦販売

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 着物や宝飾品の代金を前払いさせる割賦販売を無許可で行い、高齢者らに約1700万円分を売ったとして、奈良県警は29日、呉服店「きもの松葉」を展開する「松葉」(大阪市)の社長松葉 将登(まさと) 容疑者(48)(大阪府富田林市)ら2人を割賦販売法違反(無許可営業)容疑で逮捕した。

任意同行に応じる松葉将登容疑者(左)(29日午前7時37分、大阪府富田林市で)=長沖真未撮影
任意同行に応じる松葉将登容疑者(左)(29日午前7時37分、大阪府富田林市で)=長沖真未撮影

 「きもの松葉」で宝飾品などを繰り返し購入し、約900万円を支払ったという奈良県の女性(94)の親族が読売新聞の取材に応じ、「気付いた時には資産の大半を失っていた。いつの間にこんなことに」と嘆いた。

 親族によると、一人暮らしの女性の自宅に販売員が訪れるようになったのは2015年頃から。店舗で開かれる展示会に呼び出され、店員からは「買った着物で高級ホテルのパーティーに行きましょう」「宝石は残る物だからお孫さんのために」と誘われ、分割払いで次々と商品を購入したという。

 女性は購入の事実を親族に明かしていなかった。16年に親族が通帳を確認したところ、約1000万円あった預金がほぼなくなっていた。一方でタンスなどから指輪が約10個出てきた。女性に確認すると、いずれも、きもの松葉で購入したものだったという。

 親族らは弁護士を通して松葉側と交渉。指輪を返却し、契約を取り消したが、戻ってきたのは100万円程度だったという。

 国民生活センターによると、「次々販売」に関する全国の相談件数は昨年度、4293件に上った。

 17年に改正消費者契約法が施行され、業者が勧誘により必要以上の契約を故意に結ばせた場合、会社側への交渉や訴訟を通じ、契約の取り消しが可能になった。しかし、会社を罰する規定はなく、依然として被害が後を絶たない。

 センターが過去の相談内容約10万件を分析したところ、販売された商品は宝飾品や布団、健康器具が多かった。平均購入額は約180万円。被害者の多くは高齢者で、判断能力が低下した人を狙ったとみられる。

 センターは「誰にも相談せず契約を重ねることで、問題が深刻化してしまう。高齢者らに対する周囲の見守りが不可欠」としている。

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2557472 0 社会 2021/11/29 19:38:00 2021/11/30 06:35:11 2021/11/30 06:35:11 任意同行に応じる「松葉」の社長・松葉将登容疑者(中央)(29日午前7時37分、大阪府富田林市で)=長沖真未撮影 https://www.yomiuri.co.jp/media/2021/11/20211129-OYT1I50108-T-e1638221706318.jpg?type=thumbnail

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