1億2千万円受領、日大の田中理事長は税務申告せず…原資に大学の資金も

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田中理事長が逮捕され、報道陣らが集まる日本大学本部(29日、東京都千代田区で)=関口寛人撮影
田中理事長が逮捕され、報道陣らが集まる日本大学本部(29日、東京都千代田区で)=関口寛人撮影

 日本大学の関連事業で受け取ったリベートなど計約1億2000万円を税務申告せず、計約5300万円を脱税した疑いが強まったとして、東京地検特捜部は29日、日大の田中英寿理事長(74)を所得税法違反容疑で逮捕した。田中容疑者は任意段階の事情聴取に現金の受領を否定しており、特捜部は全容解明には強制捜査が必要だと判断したとみられる。

 発表によると、田中容疑者は日大との取引業者らから受領したリベートなどを申告所得から除外し、2018年と昨年の2年間で計約5300万円を脱税した疑い。

 関係者によると、田中容疑者は昨年8月7日、日大医学部付属板橋病院(東京都板橋区)の建て替え計画などを巡り、背任罪で起訴された医療法人「錦秀会」前理事長・籔本雅巳被告(61)から「謝礼」などとして現金3000万円を受領したほか、昨年2月6日に、業者の紹介など建て替え計画に関わった大阪市の設計会社から1000万円を受領。元日大理事の井ノ口忠男被告(64)からも現金を受け取るなど、18年と昨年の2年間に受領したリベートなどの総額は計約1億2000万円に上るとみられる。リベートの原資には日大の資金も含まれるという。

 一方、田中容疑者が申告した所得は、主に日大理事長としての報酬と保有する不動産関連の収入にとどまっており、特捜部は東京国税局と連携して解明を進めてきた。

 特捜部は今年9月と10月、板橋病院を巡る背任事件の関連先として、日大本部(千代田区)や田中容疑者の飲食店兼自宅(杉並区)などを捜索。この際、1億円以上の現金があったことを確認した。田中容疑者は9月の捜索後、都内の病院に入院していたが、特捜部は逮捕や勾留に問題はないと判断したとみられる。

 日大のホームページによると、田中容疑者は1969年日大経済学部卒。日大保健体育事務局勤務などを経て、99年に理事となり、2008年に理事長に就任した。監督を担った日大相撲部の人脈などをもとに13年間にわたりトップを務め、大学外でも日本オリンピック委員会(JOC)副会長や国際相撲連盟会長などを歴任した。

 特捜部は、板橋病院の建て替え計画や医療機器の調達に絡み、日大に計約4億2000万円の損害を与えたとして、10~11月に籔本被告と井ノ口被告を2度、逮捕・起訴していた。

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2558319 0 社会 2021/11/30 05:00:00 2021/11/30 08:53:13 2021/11/30 08:53:13 田中理事長が逮捕され、報道陣らが集まる日本大学本部(29日、東京都千代田区で)=関口寛人撮影 https://www.yomiuri.co.jp/media/2021/11/20211130-OYT1I50005-T.jpg?type=thumbnail

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