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品薄の人気商品が転売目的で買い占められ、一般の消費者が適正価格で購入できなくなるケースが相次いでいる。商品の品質保証も難しくなり、メーカー側も対応に苦慮する。買い占め方法によっては犯罪になる可能性もあり、専門家が注意を呼びかけている。
「高根の花」
<新政 漫☆画太郎 5万8000円><10周年記念 5万円>
秋田市の新政酒造が10月に発売した日本酒「No.6」(720ミリ・リットル)。人気漫画家がボトルのイラストを描いた限定品で、フリーマーケットアプリ「メルカリ」では、小売価格(4800円)の10倍を超える値段で売買されている。

「仕入れても、あっという間に売り切れる」。地元の販売店「天洋酒店」(秋田県能代市)の浅野貞博さん(68)が明かす。消費者にとっては高根の花だ。
日本酒の高値転売がネット上で目立ち始めたのは約10年前から。人気酒のブランド化が進んだことが背景にある。「
原則は「自由」
人気商品を買い占め、高値で転売して金を稼ぐ人はネット上で「転売ヤー」と呼ばれている。商品を買う「バイヤー」と「転売」を掛けた造語とされる。
洋服やスニーカー、アイドルの限定グッズなど、あらゆる商品が対象だ。コロナ禍で需要が増えた家庭用ゲーム機の「プレイステーション5」は昨年11月の発売直後から買い占められ、品薄の影響で今も定価の2~3倍で取引されている。