市民が本持ち寄り販売する古本屋、50人が日替わりで店番

スクラップは会員限定です

メモ入力
-最大400文字まで

完了しました

 兵庫県尼崎市の「杭瀬中市場」で、市民らが本を持ち寄って販売する古本屋が人気を集めている。空き店舗が増えた市場は、昨年7月の火災で6棟が焼損。市場の存続に危機感を募らせた商店主らが店を誘致した。「みんなの第2の居場所になれるように」と付けた名前は「二号店」。住民らが日替わりで店番を務めるなど運営もユニークで、市場再生の“ともしび”となってほしいと、店主らは願いを込める。(児玉圭太)

コロナ禍

 阪神杭瀬駅から徒歩5分にある杭瀬中市場。鮮魚店や豆腐店が並ぶ市場の一画に、今春オープンした「二号店」がある。赤いのれんと自由に座れるロッキングチェアが目印の店だ。

 店内に並ぶ約5000冊の古本は、本好きの市民ら10人が選書したもの。それぞれが受け持つ本棚に文学や絵本、芸術など、思い思いのジャンルの本を置いている。店を訪れた同市のパート従業員(46)は「扱っている本に特色があって面白い。仕事の休憩時にふらっと立ち寄れ、息抜きになる」と話す。

「二号店」近くには、シャッターを下ろした店も並ぶ
「二号店」近くには、シャッターを下ろした店も並ぶ

 杭瀬中市場は戦後の闇市から発展し、1970年代に40以上の店が軒を連ねた。しかし、大規模店の増加などで人通りは減少。近年は高齢化や後継者不足で、「年1軒が閉店する」(地元商店主)状況だという。

 市場の衰退に追い打ちをかけたのが、昨年来の新型コロナウイルス禍と火災だった。昨年7月3日夜、市場内の飲食店が全焼。近隣のスーパーなど5棟を焼き、住民の男性1人が亡くなった。アーケードも一部が焼け落ち、一時は照明も使えなくなるなど、店は16店舗まで減少した。

 市場で鮮魚店を営む男性(61)は「市場に来る人はお年寄りばかり。店主らはみんな何とかせなあかん、という気持ちでやっている」と話す。

1

2

3

無断転載・複製を禁じます
スクラップは会員限定です

使い方
2559504 0 社会 2021/11/30 14:17:00 2021/11/30 14:38:04 2021/11/30 14:38:04 市民らが本を持ち寄って開業した古本屋「二号店」。本にハタキをかける三鼓さん(右)(兵庫県尼崎市杭瀬本町で)=八木良樹撮影 https://www.yomiuri.co.jp/media/2021/11/20211130-OYT1I50089-T.jpg?type=thumbnail

ピックアップ

読売新聞購読申し込み

読売IDのご登録でもっと便利に

一般会員登録はこちら(無料)