家庭プラごみの「分別回収」低調…新法施行3年以内の導入は全国の1割未満

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 来年4月の新法「プラスチック資源循環促進法」の施行に伴い、自治体の努力義務とされる家庭の「プラスチックごみ」の分別回収について、施行後3年以内に導入を検討する市区町村と広域行政組合が全国で72団体にとどまることが、環境省の調査でわかった。回答した団体の1割にも満たず、自治体の財政負担や仕組みの周知不足が課題となっていることが浮き彫りとなった。

 家庭ごみでは、容器包装リサイクル法に基づいて食品トレーなどのプラ容器の分別回収は進められてきたが、新法では洗面器など容器以外の広範囲のプラ製品も対象となる。

 プラ製品は現在、多くの自治体で燃えるごみや不燃ごみとして扱われている。環境省が7~8月、全国の市区町村と広域行政組合を対象にアンケート調査を実施したところ、回答した867団体のうち、プラ製品を分別回収しているのはわずか3%の29団体だった。施行後1年以内の実施検討は14団体、3年以内は29団体で、実施済みを含めても72団体にとどまった。

 同省は自治体の動きが鈍い背景には、財政負担への懸念や、住民への周知不足などがあるとみている。

 新法では、回収体制の強化やごみ選別施設の整備などの処理費用はいずれも自治体負担となる。新法成立時に衆参両院が付帯決議で自治体への財政支援を求めたことを踏まえ、同省は来年度にも財政支援を始める方向で検討している。

 プラごみの対象品目は自治体に委ねられているが、「基準を示してほしい」との声を受け、同省は年内にも対象リストを公表する。歯ブラシやクリアファイルなどを対象とする一方、イヤホンなどの電子機器や注射器などの医療廃棄物は対象外とする方向だ。

 プラスチック循環利用協会によると、2019年に国内で排出されたプラごみ850万トンのうち、素材などとして再生利用されたのは213万トン(25%)にとどまり、残りは焼却されたり、埋め立てられたりしている。再生利用は二酸化炭素(CO2)の排出量を焼却の半分に抑えられ、地球温暖化の防止につながる。

  ◆プラスチック資源循環促進法 =気候変動や海洋プラスチックごみなどの問題に対応するため、プラごみの削減と再生利用を拡大するのが目的で、6月に成立した。自治体に対する分別回収の努力義務のほか、事業者にはプラ製品の削減を求める。政府は来年4月、飲食店や小売店などに対し、プラ製スプーンの有料化などの対策を義務づける方針。

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