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茨城県古河市の介護老人保健施設で2020年7月、点滴を受けていた男性入所者が血管に空気を注入されて死亡した事件で、男性の体内から気泡が見つかっていたことが捜査関係者への取材でわかった。県警は専門家の見解も踏まえ、通常では起こりえないほど多量の空気が男性の体内に混入したと判断。故意の空気注入と殺意の裏付けにつながるとみている。

茨城県警はこの事件で、元施設職員の赤間恵美容疑者(35)を殺人の疑いで逮捕している。発表によると、赤間容疑者は20年7月6日、同市
捜査関係者によると、県警はコンピューター断層撮影法(CT)で遺体の体内を撮影。CT画像の分析で気泡を見つけた。医療の専門家らに気泡と死亡の因果関係について意見を求めたところ、気泡は点滴などの時に血中に入る空気の量を大きく上回っていることが判明した。
このため県警は、過失ではなく故意に致死量の空気が注入されたとの見方を強め、殺人事件として捜査を進めてきた。
赤間容疑者は施設で介護職員として働く前、栃木県と埼玉県の病院で計3年2か月間、看護師として勤務していた。県警は、赤間容疑者が医療の知識を持ち、空気注入の危険性を認識していたとみている。