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新型コロナウイルスの変異株「オミクロン株」は24日、国内でさらに広がりを見せた。東京都では初めて市中感染が確認され、都は検査体制を強化して感染者の早期発見と隔離を図るとともに、感染防止策の徹底を都民に訴える。東京と隣接する首都圏各県も警戒の度合いを強めている。

市中感染の判明は、小池百合子知事が、この日午後の定例記者会見の冒頭で明らかにした。「現実として受け止めるしかない」。知事は険しい表情で語った。
都によると、市中感染が判明した50歳代の男性医師は、勤務先の診療所でマスクとフェースガードを着用していた。濃厚接触者と認定されたのは家族と診療所職員計5人にとどまり、現時点では全員、陰性だったが、都は他の職員約20人や患者約80人についても広く検査を呼びかける。小池知事は「オミクロン株の特徴を踏まえ、積極的な疫学調査を幅広く行う」と強調した。

さらに都は25日から、都内12か所で都民対象の無料検査も始める。年内に約180か所まで広げ、1日あたり最大約3万件の検査を可能にする。「検査体制を強化して、早期の診療・隔離につなげるのが重要だ」。小池知事は、そう説明した。
一方で、都は「現時点で市中感染は1件のみで、面的な広がりはない」(感染症対策部)とする。都内では今月から、都が感染対策の徹底を確認した「認証店」で、1卓の利用人数の制限が4人から8人に緩和された。会見で小池知事は「引き続き、皆さんには基本を徹底していただくということに尽きる」と述べ、「大切な人と集まる機会が多い年末年始だからこそ、特に感染対策を徹底してほしい」と都民の協力を求めた。