「ウニがなくなった」赤潮被害深刻、ブリやタコも…増殖活動に危機

スクラップは会員限定です

メモ入力
-最大400文字まで

完了しました

 北海道東・日高地方の太平洋沿岸で今秋発生した赤潮は、道内で過去に例を見ない大規模な被害をもたらした。収束に向かっているものの、漁場の回復までには何年もかかるとみられており、国や道などによる長期間の支援が不可欠だ。(長谷裕太)

ウニ9割減

死んで白くなったウニ(10月15日、釧路町で)
死んで白くなったウニ(10月15日、釧路町で)

 「ウニがなくなってしまった」。釧路町の昆布森漁協うに漁業生産部会長の成田昇三さん(67)はそう嘆いた。同漁協のエゾバフンウニの漁獲量は前年比約9割減となり、変死したウニの死骸は海に流され、姿が見えなくなった。

 同漁協は毎年、漁業利益の一部を積み立て、約8000万円を稚ウニの放流や痩せたウニの移植事業に充て、漁場の維持に努めてきた。ただ、今年は大幅な漁獲減で積み立てもままならず、来年の増殖活動が危ぶまれている。

 ウニ漁師の大半は不漁などの損失を補償する漁業共済制度の対象外。「漁場を回復しようにもお金がない。このままではウニ漁の存続が危うい」と悲鳴を上げる。

原因不明

 赤潮は9月下旬に発生し、同時期にサケやウニの大量死が確認された。今月17日現在で、被害はサケ2万7900匹、ウニ2800トンに上り、ブリやクロダイ、タコ、ツブなどにも及んでいる。被害総額は81億9000万円で、その9割をウニ(73億6700万円)が占める。被害額が確定していない地域もあり、道は最終的に被害が総額170億円にまで膨れ上がる可能性があるとみている。

 赤潮を発生させたプランクトン「カレニア・セリフォルミス」は昨年、ロシア・カムチャツカ半島の海域でも確認されており、関連が指摘されているが、明確な原因は分かっていない。

1

2

スクラップは会員限定です

使い方
「社会」の最新記事一覧
2630925 0 社会 2021/12/26 12:37:00 2021/12/26 12:37:00 2021/12/26 12:37:00 https://www.yomiuri.co.jp/media/2021/12/20211226-OYT1I50032-T.jpg?type=thumbnail

ピックアップ

読売新聞購読申し込みキャンペーン

読売IDのご登録でもっと便利に

一般会員登録はこちら(無料)