下水道から検出されるウイルス量を測定、1週間後の感染者数を予測

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 東北大学などの研究チームが、仙台市の下水道から検出される新型コロナウイルス量を測定し、1週間後の新規感染者数を予測する手法の開発を進めている。病院を受診する前の感染者の便に含まれるウイルスも捕捉でき、変異株「オミクロン株」による感染が広がる傾向にある中、街全体の兆候を早期につかめると期待される。

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ウイルス測定に使う下水を採取する仙台市の職員(昨年12月、仙台市宮城野区で)
ウイルス測定に使う下水を採取する仙台市の職員(昨年12月、仙台市宮城野区で)

 研究を進めているのは東北大と同市のほか、山形大、北海道大、コンサルタント会社「日水コン」(東京)。佐野大輔・東北大教授(土木環境工学)によると、国内各地で下水から感染状況を調べる研究が進められているが、感染者数の予測まで行っているのは珍しいという。

 チームは2020年8月から週に2度、市内2か所の下水を採取。遠心分離した後の固形物からウイルスの遺伝子を抽出している。検出結果と市内の流行状況を比較・分析したところ、下水中のウイルスの濃度と感染者数に相関関係があり、ウイルスの検出量から1週間後の新規感染者数の予測値を割り出す計算モデルを開発した。

 病床の準備といった行政や医療機関のコロナ対策に役立ててもらう考えで、予測値は昨年11月から毎週月曜にホームページやメール配信で一般公開している。

 ワクチン接種の効果などで県内の感染状況が落ちついていた昨年10月時点では、市が発表した感染者数を予測値が上回っていた。ウイルスを排出する無症状者の数を捉えている可能性があったという。

 今月に入って県内の感染は拡大。下水中のウイルス濃度は年末から徐々に濃くなっていたという。10日に公表した10~16日の予測値は46人。一方、仙台市が10~14日に発表した新規感染者数は149人に上る。佐野教授は「オミクロン株にワクチンが効きにくいことを考慮した」とするが、予測値を大きく上回る勢いで陽性者が確認されている。

 過去のデータを学習する計算モデルでは、新たな変異株が出現した場合の予測が難しくなるという。佐野教授はオミクロン株以降の新たな変異株にも対応するため、計算モデルに修正を重ねていく考えだ。「計算モデルのパターンを増やして感染症の専門家からも意見を聞き、予測精度を高めたい」と話している。

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