心筋梗塞の女性、10病院に断られた末に死亡…感染急増で一般救急「しわ寄せ」

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 新型コロナウイルスの感染者が急増し、各地でコロナ病床の確保が進む中、「コロナ以外」の一般病床が 逼迫ひっぱく し、救急患者がすぐに入院できない事態が深刻化している。特に東京都内では、搬送先が見つからない「救急搬送困難事案」が18日に過去最多の260件に達した。複数の病院に搬送を断られた心筋 梗塞こうそく の患者が、ようやくたどり着いた病院で死亡が確認されたケースも出ている。

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同時に3人が車内待機

救命救急センター内に設置されたホワイトボード。救急車でベッドが空くのを待つ「車内待機」の患者もいる(国立国際医療研究センター病院で)=画像は一部修整しています
救命救急センター内に設置されたホワイトボード。救急車でベッドが空くのを待つ「車内待機」の患者もいる(国立国際医療研究センター病院で)=画像は一部修整しています

 19日午後6時。国立国際医療研究センター病院(東京都新宿区)の入り口で救急車が2台、患者を乗せたまま待機していた。

 「ベッド、何とか空けられたよ」

 木村昭夫・救命救急センター長が声をかけると、30分以上、救急車内で待つ「車内待機」を続けていた70歳代女性が、病院内に運ばれた。女性は胸の痛みを訴え救急車を呼んだが、4か所以上の病院で受け入れを断られていた。

相次ぐ搬送で救急外来に入れず、患者を乗せたまま待機する救急隊員たち(19日午後5時50分)
相次ぐ搬送で救急外来に入れず、患者を乗せたまま待機する救急隊員たち(19日午後5時50分)

 同病院では、この1週間、救命救急センターも一般病床も満床状態が続いている。同時に3人が車内待機することもあった。数日前には、心筋梗塞の80歳代の女性が、10か所の病院に断られた末に同病院に到着したものの、直後に死亡が確認された。

 一般の患者の受け入れが逼迫しているのに対し、同病院のコロナ病床には余裕がある。19日現在、すぐにコロナ患者を受け入れられる44床のうち、約半数が空床だという。

 木村センター長は「コロナ病床が逼迫した(昨夏の)第5波と正反対の状況だ。コロナ以外の患者の受け入れが、どんどん厳しくなってきている」と訴える。今週から、がん手術などの制限も始めたという。

第5波ピーク超え

 政府は、第5波でコロナ病床が逼迫したことを受けて、病床の拡充を都道府県などに要請。第6波では、第5波ピーク時の約3万9000床から、約6000床増える見通しとなった。

 東京都では、第6波に向けて最大6919床を確保。第5波の収束後は一時的にコロナ病床を縮小していたが、感染拡大を受けて今月7日、最大に増やした。

 各病院でコロナ病床の確保が進めば、その分、一般病床が削られる。夏に比べ、冬場は脳梗塞や心筋梗塞、肺炎などの救急搬送が増えることもあり、コロナ以外の救急患者の受け入れが難しくなっている。

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