大学生向けに市が独自の「生活保護」制度…寄付金活用し新年度から

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 大学生が生活保護支給の対象外となっている現状を受け、神奈川県横須賀市は新年度、保護者からの虐待で単身生活を余儀なくされ、生活が困窮する大学生らに生活費と通学費を支給する独自の制度を始める。財源には、昨年5月に市役所を訪れた男性がリュックサックに入れて寄付した6000万円を充てる。上地克明市長は「苦しんでいる子供は行政として救わなければならない」と意義を語っている。

 生活保護は、1963年に出された旧厚生省の社会局長通知により、大学や短大、専門学校の学生への支給が認められていない。

 しかし、上地市長は昨年12月、NPO法人「虐待どっとネット」(大阪市)の中村舞斗代表理事らと面会。虐待のフラッシュバックでアルバイトできず、生活保護も認められず大学を中退するしかなかった中村代表理事の体験や、市内の短大生が同様に困窮している現状を聞き、独自に支援することを決めた。昨年9月に設立した「よかった ありがとう。」基金を活用する。

 同基金は、昨年5月に市役所を訪れた70~80歳代とみられる男性が、突然市職員に手渡した6000万円で設立。この基金で、生活保護世帯の高校生を対象に、看護師や保育士の養成学校の受験費用や生活費を支給する進学支援制度を創設した。

 市は、新年度一般会計当初予算案に基金から280万円(2人分)を計上。自立援助ホームに入所する20歳未満の大学生らを対象に最長1年半、生活保護基準相当額(月額7万3000円)と通学費を支給する予定だ。

 一方、上地市長は1月28日に厚生労働省を訪れ、島村大政務官に制度創設の意図を説明。「国も支援制度設立や、生活保護制度の柔軟な運用を実現してほしい」と要望した。

 支援制度創設について中村代表理事は「弱者に寄り添い、1か月で制度創設を決めた市に感謝したい。国もセーフティーネットの穴を埋める制度を作ってほしい」と話した。

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