調査の2人は襲われ負傷、住宅地から500mにクマの巣穴…担当者「知る限り初めて」

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 札幌市西区の三角山で、男性2人がクマに襲われ軽傷を負った事故で、市街地に近い場所にクマが巣穴を作り、冬眠や子育てをしていたことが確認された。市内のクマの生息域は近年、住宅地に隣接する場所に広がってきており、専門家は「クマが身近にいることを意識して行動する必要がある」と指摘する。

 事故は3月31日午後、自然歩道「三角山~盤渓ルート」から約200メートルの山中で起きた。「クマの巣穴らしきものがある」との目撃情報を確認するため、市の委託を受けたNPO法人の男性職員2人が穴を調べようとしたところ、出てきたクマに頭や腕をかまれた。

子グマ2頭が確認された巣穴(札幌市提供)
子グマ2頭が確認された巣穴(札幌市提供)

 翌日、今冬生まれたとみられる子グマ2頭が穴の中で見つかり、冬眠していた穴だったと判明。2人を襲って逃げたのは母グマとみられる。最寄りの住宅地までは直線距離で500メートル余りの場所だった。

 標高311メートルの三角山は気軽に登れる散策コース。市の調査によると、2020年は約2万7000人が入山した。市みどりの管理課の担当者は「自然歩道は冬でも多くの人が利用する。(巣穴の確認は)知る限りでは初めてだ」と驚く。

 登山口のすぐ近くには住宅や病院、施設もある。障害者支援施設「札幌育成園」の谷藤満施設長(64)は「クマは見たことがないが、シカやキツネは頻繁に出る」と語る。状況が落ち着くまで、近くの畑での農作業の準備など、利用者の屋外活動は控えるという。

 市は、動きを感知して撮影するカメラを巣穴の入り口に設置。撮影した場合は電子メールで通知され、画像を確認できる仕組みだが、6日午後5時現在、母グマは戻ってきていない。

 市の「さっぽろヒグマ基本計画」で定める基準では、人を襲った個体でも「母ヒグマの防衛本能による威嚇や攻撃」の場合は、被害を拡大させる可能性が高いとは言えないとしており、市は駆除せずに見守る方針だ。

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