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楽園のような風景が、今春も兵庫県三田市最北部の山あいに広がった。一面のシバザクラで知られる永沢寺地区の観光庭園「花のじゅうたん」。暖かさとともに花の色は濃さを増し、来園者は新型コロナウイルス禍を忘れ、魅了されている。

6000平方メートルに約20万株が植えられ、今は五分咲きほど。それでも斜面は春一色に染まり、園の名前通り、ピンクのじゅうたんを敷き詰めたようだ。
標高560メートルに広がる園は、まだ少しひんやりとして、友人3人と小雨の14日に訪れた大阪府藤井寺市の女性(56)は「目と心にピンクが染みる。山の中の桃源郷ね」。

花のピークは今月の最終週で、大型連休まで楽しめる。1984年に開園し、以前は春だけで5万人以上が訪れたが、一昨年は緊急事態宣言で見頃のさなかに閉園を余儀なくされるなどし、コロナ禍で激減した。
「お客さんが戻ってくれると信じて世話してきた」と園長の関口広司さん(74)。「ウクライナ情勢も加わって気が塞ぐ日々だが、花を見て安らいでほしい」と話す。園では樹齢30年の枝垂れ桜も今が満開。シバザクラと競演している。
小学生以上は入園料が必要。問い合わせは「花のじゅうたん」(079・566・0446)へ。