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岩手県遠野市で2019年6月に開かれた、重りを引く馬の速さを競う「東北馬力大会 馬の里遠野大会」で、金属が付いた手綱で馬の顔などをたたいたとして、県警遠野署が引き手の東北地方の60歳代の男を動物愛護法違反の疑いで盛岡地検に書類送検していたことがわかった。送検は今月13日付。

捜査関係者によると、男は同大会で、出走していた馬(6歳)の肩や目の下、頬を手綱の先端に付いた金属フックでたたいた疑い。馬は障害の盛り土を越えるのに苦戦しており、男は「たたいたのは間違いないが、虐待の意思はなかった」という趣旨の供述をしているという。
動物愛護団体が動画投稿サイトで昨年3月に見つけた大会の映像を元に告発していた。
大会実行委員会事務局の遠野市によると、19年の大会は44回目で、北海道や東北から26頭が参加。馬齢や重りに応じて8組に分かれ、盛り土などがある150メートルの距離で速さを競った。虐待を受けたとされる馬は、ソリに載せた750キロの重りを引く組で5頭中3位だった。
大会要項では、これまで虐待について規定がなかったが、今回の件を受け、市では虐待禁止を明記するなどして再発防止を図るとしている。一方、大会はコロナ禍で19年を最後に開かれておらず、今年も中止の方向で調整している。