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信号機のない横断歩道で歩行者が待っていても、車が一時停止しない状況を改善しようと、栃木県警が取り組んでいる「止まってくれない栃木県からの脱却」キャンペーンの一環で、ドライバーに停止を呼びかけるCM動画の第4弾が18日、公開された。とちぎテレビなどで見ることができる。

栃木県は2018年、日本自動車連盟(JAF)の全国調査で、信号機のない横断歩道での車の一時停止率が0・9%と、全国ワースト1位だった。これを受け、県警交通企画課は19年から啓発動画を制作し、テレビなどで放映してきた。
今回の30秒の映像は、第1~3弾のCMを停止率の推移とともに振り返り、悲痛な表情の男性が横断歩道の前で、「そろそろ止まってくれませんか」と訴えかける内容だ。
栃木県の停止率は年々改善し、21年に31・0%で初めて全国平均(30・6%)を上回ったが、それでも3割にすぎないのが現状だ。同課の担当者は「まだまだ止まってくれていないことを知ってほしい」と動画に込めた意図を語る。
止まらないことによる事故も後を絶たない。同課によると、信号機のない横断歩道で歩行者がはねられた事故は昨年は40件で、1人が死亡した。担当者は「歩行者がいる横断歩道での一時不停止は、赤信号の無視と同じ重さの罰則が科せられる。軽く見ないで」と訴える。
8月には宇都宮市内の映画館でも流す予定。佐藤雅人・県警交通部長は「夏休みは家族で映画を見に来る人も多く、幅広い世代に周知できる。今後も歩行者保護の取り組みを強化していきたい」と話している。