積水ハウス(大阪市)が東京都内の土地取引で約55億円をだまし取られた「地面師詐欺事件」を巡り、株主が当時の社長、阿部俊則氏(70)と当時の副社長(71)に対し、損害額と同額を会社側に支払うよう求めた株主代表訴訟の判決で、大阪地裁は20日、株主の請求を棄却した。株主側は控訴する方針。
大阪地方裁判所 訴状などによると、同社は2017年、東京都品川区西五反田の旅館跡地を分譲マンション用地として取得しようとして、所有者を装った地面師グループと売買契約を結び、約55億円を詐取された。
株主は18年、契約を承認した阿部氏らの判断に誤りがあったとして、提訴していた。