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山口県阿武町が誤って振り込んだ新型コロナウイルス対策関連の給付金4630万円が全額出金されたとされる事件で、電子計算機使用詐欺容疑で逮捕された無職田口翔容疑者(24)(阿武町福田下)が、代理人の弁護士に相談した後も、口座に残っていた約2000万円から出金を連日続けていたことがわかった。容疑者側は町側に返金意向を伝えていたが、矛盾する行動を続けていた。県警は20日、田口容疑者を同容疑で山口地検に送検し、こうした行動の解明を進める。

弁護士によると、田口容疑者から電話で相談を受けたのは4月14日。町の説明では、弁護士から同15日、近日中に母親立ち会いのもと、振り込みを取り消す「組み戻し」を行うと連絡があったという。

一方、田口容疑者は8~19日に計34回にわたり出金していた。このうち、弁護士に相談した14日の時点で自身の口座には約2200万円が残っていたが、15日に計約530万円(4回)、17日には全体で2番目に多い約800万円(6回)など、毎日出金を続けた。
その後、19日時点で残高は約6万9000円となっていた。町は21日まで待ったが連絡がなく、町職員が同日、自宅を訪れると、田口容疑者は「お金はすでに動かした。もう戻せない。罪は償う」と話した。
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