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東京都心でシェアリングサービスが広がっている立ち乗りの二輪車「電動キックスケーター」について、警視庁は業界大手の「ループ」(東京)に対し、夜間の貸し出しを中止するよう要請する方針を固めた。終電後に飲酒運転で帰宅する人が目立つためだ。25日午後にも要請を行う。

電動キックスケーターは現在、原付きバイクに分類され、飲酒運転すれば道路交通法違反となる。
警視庁によると、都内では今年に入り、5月8日までに10~30歳代の男女13人がスケーターの酒気帯び運転で摘発された。このうち12人がループ社の利用者で、時間帯はいずれも深夜から早朝だった。事情聴取に「終電を逃したから」「タクシー代より安いため」などと供述したという。
都内でシェアリング事業を手掛ける3社のうち、深夜帯に貸し出しを行っているのはループ社だけだった。このため、警視庁は、深夜帯の貸し出しを見合わせるよう同社に要請する。
昨年8月には渋谷区の都道で酒気帯び運転のスケーターが停車中の救急車に追突する事故もあった。けが人はなかったが、警視庁は重大事故につながりかねなかったとみている。
4月に改正道交法が成立し、最高時速20キロ以下の車体については今後、自転車の交通ルールに近づけられるが、飲酒運転の禁止に変わりはない。警視庁幹部は「事業者の協力を得ながら安全な利用環境を整えたい」と話している。