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自転車での悪質、危険な走行に歯止めをかけようと、全国の警察は、通行量や事故の発生状況をもとに「自転車指導啓発重点地区・路線」として1887か所を選定した。このうち福岡県内は駅周辺などの42か所で、県警はホームページで周知するとともに、一帯での集中的な取り締まりに乗り出した。(大久保和哉)
次々呼び止め
「イヤホン、外してください」。5月20日朝、福岡市博多区の通称・筑紫通りで、両耳にイヤホンをして自転車に乗っていた女性を福岡県警博多署員が手を広げて呼び止め、黄色の「指導警告票」を手渡した。その後も、音楽を聞きながら走る若者らが次々と呼び止められた。
自転車は道路交通法で軽車両と位置づけられる。この日、交差点に赤信号で入り車を妨害したとして、刑事処分の対象となる交通切符(通称・赤切符)を交付された人もいた。

筑紫通りは重点路線の近くに延び、通り沿いには4月下旬、大型商業施設「ららぽーと福岡」が開業した。近くに住む主婦(59)は「歩道で後ろから自転車が猛スピードで迫り、危ない思いをしたことが何度もある。ルールを守ってほしい」と話す。
違反後を絶たず
健康志向の高まりに加え、新型コロナウイルスの感染拡大で自転車のニーズが高まる一方、交通ルール違反は後を絶たない。
警察庁によると、2021年に摘発された自転車の違反行為は全国で2万1906件。21年までの5年間の自転車乗車中の事故死者は2145人で、そのうち少なくとも1651人(77%)に信号無視や一時不停止などの違反があった。
福岡市では19年8月、小学生を自転車でひき逃げしたなどとして男子高校生が道交法違反(ひき逃げ)などの疑いで書類送検された。
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