貝塚はゴミ捨て場ではないのに…相次ぐポイ捨て、袋入り「犬のふん」土に埋められる

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 国の特別史跡「 加曽利かそり 貝塚」のある千葉市若葉区の加曽利貝塚縄文遺跡公園で、ごみのポイ捨てが相次いでいる。袋に入った犬のふんが土の中に埋められていたこともあり、公園内にマナーを守るよう呼びかける看板も増やした。市立加曽利貝塚博物館の担当者は「貝塚は縄文時代から単なるごみ捨て場ではなく、儀礼的な場所」とごみのポイ捨てをやめるよう呼びかけている。(河津真行)

加曽利貝塚縄文遺跡公園内にポイ捨てされたマスク(千葉市若葉区で)
加曽利貝塚縄文遺跡公園内にポイ捨てされたマスク(千葉市若葉区で)

 「やっぱり今日も捨てられています」。同館の後藤典子副館長(58)の指さす方を見ると、使用済みのマスクが二つ、遺跡公園内の遊歩道沿いの林に捨てられていた。木々の奥に捨てられているごみもある。

木の幹に放置された犬のフンの入ったポリ袋(加曽利貝塚博物館提供)
木の幹に放置された犬のフンの入ったポリ袋(加曽利貝塚博物館提供)

 ごみは、北貝塚と南貝塚そのものには捨てられていないが、公園内の約15ヘクタールは、国の特別史跡に指定されている。公園内の地面の下には遺跡が埋まっていることから、穴を掘ってごみを捨てると遺跡を傷つけることにもなりかねない。

 同館がポイ捨ての増加に気づいたのは、今年3月頃。犬のふんの入ったポリ袋が埋めてあったことがきっかけだった。マスクや菓子の包装などもほぼ毎日見つかり、利用者からも「最近、園内でゴミが目立つ」と苦情が寄せられていた。

 同館は、看板のほか、SNSでも「貴重な自然、文化財を守るためにもマナーを守って利用ください」と発信しているが、ポイ捨てはなくならない。後藤副館長は「職員が巡回しているが、公園は一日中出入りが自由で限界がある」と頭を抱える。

 同館学芸員の渡辺玲さん(30)によると、加曽利貝塚は貝塚に囲まれる形で、住居と広場がある。貝塚はごみ捨て場と思われがちだが、実際は神聖な意味を持つ儀礼的な場所で、縄文人は貝や動物の骨などを捨てる行為に意味を持たせていたと考えられている。渡辺さんは「貝塚は縄文人にとって大切な場所。遺跡を守るためにも、安易なポイ捨ては絶対にやめてほしい」と呼びかけている。

  ◆加曽利貝塚 =縄文時代中期の北貝塚と、縄文時代後期の南貝塚からなる日本最大級の貝塚。周囲には、ムラの跡が残っており、約15ヘクタールが国の特別史跡に指定されている。

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