猛暑に節電重なる、エスカレーター止まり「仕方ない」…専門家「健康な人も熱中症に注意」

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 関東甲信が梅雨明けしたとみられる27日、東京電力管内に「電力需給 逼迫ひっぱく 注意報」が適用された。記録的な暑さが続く中、市民らは冷房の設定温度を上げるなど節電に協力。熱中症予防のため、専門家は適切なエアコン利用を求めた。

「できる範囲で協力」

節電対策のため、停止した東急渋谷駅のエスカレーター(27日午後3時30分)=須藤菜々子撮影
節電対策のため、停止した東急渋谷駅のエスカレーター(27日午後3時30分)=須藤菜々子撮影

 東京・渋谷の東急渋谷駅では、注意報発令を受けて、午前10時から午後5時、50基あるエスカレーターのうち5基を止めた。乗り口の前には「利用を一部停止」と書いた紙が下げられていた。

 リュックサックを背負って階段を下りていた会社員の男性(51)は「荷物を背負っているので大変だが、節電のためには仕方がない。自宅でも設定温度を上げて冷房を使わないと」とため息をついた。

 ベビーカーを押して渋谷駅近くを歩いていた女性(31)は「子どもが熱中症にならないよう、自宅にいる時は、できる範囲で節電に協力したい」と話した。

猛暑日相次ぐ

 27日も関東甲信を中心に気温が上がった。東京都心の最高気温は35・7度で、3日連続で35度以上の猛暑日になった。東京都心で6月に3日間、猛暑日となるのは観測史上初めて。

 気象庁によると、栃木県佐野市で観測史上最高に並ぶ39・8度、群馬県館林市39・1度、埼玉県鳩山町38・7度など、計69地点で猛暑日を記録した。

 東京消防庁によると、都内では、27日午後9時時点で12~102歳の160人が熱中症の疑いで搬送された。このうち70歳代以上の男女7人が重症で、60歳代と80歳代の男性が重篤という。

 都監察医務院によると、25日午後、板橋区内の路上で倒れていた40歳代の男性が熱中症の疑いで病院に搬送され、死亡した。東京23区の熱中症疑いの死者は、今年3人目という。

エアコンは特効薬

 関東甲信の梅雨明けは統計が残っている1951年以降、最も早い発表だった。梅雨が明けると、高温の日が続くことが多く、体が暑さに慣れていないため、熱中症のリスクが高まる。

 帝京大病院(東京都板橋区)の三宅康史高度救命救急センター長によると、関東甲信が6月に梅雨明けした2018年も、熱中症による搬送者が急増した。

 予防には〈1〉喉が渇いていなくても、こまめに水分や塩分を補給〈2〉涼しい服を着て日傘、帽子で直射日光を避ける〈3〉ブラインドなどで窓から差し込む日差しを遮る――などが有効だ。

 体温調節機能が低下している高齢者や持病がある人は、朝や夜の涼しい時間帯に外出することが望ましい。健康な人でも、睡眠不足や二日酔いの時は、発症リスクが高まるので注意が必要という。

 電力需給逼迫注意報の発令は28日も継続される。三宅センター長は「節電に協力することは大事だが、エアコンは熱中症予防の特効薬。電源を切ったり、設定温度を上げすぎたりせず、適切に冷房を活用してほしい」と呼びかけている。

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