USBメモリー紛失業者、「他社では困難」と30年以上の「ベンダー・ロックイン」

スクラップは会員限定です

メモ入力
-最大400文字まで

完了しました

 兵庫県尼崎市の全市民の個人情報が入ったUSBメモリーが一時紛失した問題で、情報システム会社「 BIPROGYビプロジー 」(旧日本ユニシス)が、市の住民情報を管理するシステムを開発し、30年以上関連業務を受託していたことがわかった。特定業者によるIT業務の囲い込みは「ベンダー・ロックイン」と呼ばれ、発注側のチェックの甘さにつながると指摘されており、市の第三者委員会が経緯を検証する。(加藤あかね)

 市などによると、市はコロナ禍に伴う「臨時特別給付金」の業務をビプロジーに委託。同社の2次下請けにあたる会社の40歳代の社員が6月21日、全市民約46万人分の個人情報をUSBに移して市から持ち出し、大阪府吹田市で作業後に飲酒し、紛失した。USBは24日、同市内で見つかった。

 個人情報を持ち出したのは、同市のコールセンターで住民の問い合わせ対応に使うためで、尼崎市は持ち出し自体は許可していた。しかし、日時や方法、持ち出す情報の中身を確認せず、ビプロジーが業務を再委託や再々委託していたことも把握していなかった。

 同社は、30年以上前から、市の住民の個人情報を管理するシステムの中核部分を開発し、更新や運用も随意契約で受注。このほか、関連する業務も請け負っていた。市は約5年前から同社への業務集中を解消するため、他社への切り替えを進めてきたが、住民情報などを扱う基盤システムに関する業務は「他社では困難」として、同社が担い続けているという。

 市は、今回の臨時特別給付金の業務についても、迅速に給付する必要があるとして、基盤システムを扱い、20年に国民1人あたり10万円が支給された「特別定額給付金」の業務を随意契約で委託していた同社に随意契約で発注していた。契約金額は約3億5800万円だった。

1

2

スクラップは会員限定です

使い方
「社会」の最新記事一覧
3136201 0 社会 2022/07/03 17:44:00 2022/07/04 12:07:47 2022/07/04 12:07:47 https://www.yomiuri.co.jp/media/2022/07/20220703-OYT1I50061-T.jpg?type=thumbnail

ピックアップ

読売新聞購読申し込みキャンペーン

読売IDのご登録でもっと便利に

一般会員登録はこちら(無料)