死者・行方不明者28人を出した静岡県熱海市の土石流災害から、3日で1年となった。多くの住民らが犠牲となった伊豆山地区では、発生時刻に合わせて、黙とうが行われた。
土石流の被災地近くで黙とうする遺族ら(3日午前、静岡県熱海市伊豆山で) 午前10時28分、被災地にサイレンが鳴り響き、遺族らが祈りをささげた。母の陽子さん(当時77歳)を亡くした「被害者の会」会長の瀬下雄史さん(54)は、警戒区域にある陽子さんの自宅跡で、家族と手を合わせた。
瀬下さんは、「1年前、がれきや土砂、産廃にまみれて(母は)亡くなった。恐怖の時間を想像すると、いたたまれない気持ちになる」と思いを述べた。