九州豪雨で122集落が孤立の3市町村、2年たっても31集落で危険解消せず

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 2020年7月の九州豪雨で計122集落が孤立した熊本県球磨村など県南部の3市町村で、大雨などの災害時に水没や土砂崩れなどで周辺の道路が寸断され、住民が指定避難所へ避難できずに孤立する可能性が高い集落が31か所あることが熊本県の調査でわかった。4日で豪雨から2年となるが、被災した県管理道路全体の約4割で復旧工事を終えておらず、住民には「孤立」が繰り返されることへの不安が広がっている。(有馬友則)

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土砂崩れなどで寸断された県道で、当時のことを振り返る川口さん(6月27日、熊本県芦北町で)
土砂崩れなどで寸断された県道で、当時のことを振り返る川口さん(6月27日、熊本県芦北町で)

 九州豪雨では、土砂崩れや河川の氾濫により各地で道路が寸断。同県内では166か所で集落が孤立した。

 県は昨年度、孤立集落が計122か所と集中した八代市坂本町、芦北町、球磨村で県が管理する県道や国道など計約2800区間を調査。「これまでに被災したことがあるか」「土砂災害警戒区域を含むか」など4項目について点数化し、危険性を評価した。

 そのうえで、これらの道路を使って集落から自治体の指定避難所に安全に避難できるかを判断。今回、孤立の可能性が高いとされた31か所はすべて集落外に指定避難所があり、危険性が高いとされた道路が主な避難路となっていた。

 31か所のうち、芦北町の白石地区は2年前、球磨川の氾濫で全20世帯のうち17世帯が浸水。住民約30人は高台の空き家に避難して無事だったが、集落を南北に貫く県道が土砂崩れなどで寸断。町の指定避難所は約4キロ離れた集落外にあり、道路復旧までの約1か月間、ほとんどの住民は被災した自宅にとどまった。

 町は豪雨後、住民が避難した空き家に防災倉庫を設置して発電機などを備蓄。一方、この2年で9世帯が転居して高齢化が進み、孤立を想定した訓練の実施も難しいという。豪雨時に区長だった川口重行さん(73)は「また孤立したら、全員が無事でいられるか。自治体は早く対策を進めてほしい」と訴える。

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