広島77回目の原爆忌、ロシアの核兵器による威嚇を市長が非難…トルストイの言葉を引用

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 広島は6日、77回目の原爆忌を迎えた。広島市中区の平和記念公園では、午前8時から平和記念式典(原爆死没者慰霊式・平和祈念式)が営まれ、参列者が犠牲者の 冥福めいふく を祈った。ロシアによるウクライナ侵略が長期化し、核兵器使用の危機が高まる中、松井一実市長は平和宣言で「一刻も早く全ての核のボタンを無用のものにしなくてはならない」と訴えた。

77回目の原爆忌を迎えた平和記念公園(手前は原爆ドーム)(6日午前8時4分、広島市中区で)=前田尚紀撮影
77回目の原爆忌を迎えた平和記念公園(手前は原爆ドーム)(6日午前8時4分、広島市中区で)=前田尚紀撮影

 被爆者や遺族代表のほか、岸田首相や核保有国を含む各国駐日大使らが参列。国連のアントニオ・グテレス事務総長が、現職の事務総長としては12年ぶりに出席する一方、ロシアの駐日大使は招待されなかった。原爆が投下された時刻の午前8時15分、遺族代表が「平和の鐘」をつき、参列者全員で1分間の黙とうをささげた。

 松井市長は平和宣言で、ロシアの文豪トルストイの「他人の不幸の上に自分の幸福を築いてはならない」との言葉を引用し、ロシアの核兵器による威嚇を非難。来年5月に広島市で先進7か国首脳会議(G7サミット)が開催されることを念頭に「核保有国の為政者は、核兵器を使用した際の結末を直視すべきだ」と述べた。

 この後、岸田首相があいさつに立ち、「厳しい安全保障環境という現実を核兵器のない世界という理想に結びつける努力を行っていく」と強調。G7サミットにも触れ、「広島の地で、核兵器使用の惨禍を人類が二度と起こさないとの誓いを世界に示していく」と語った。

 今年は、新型コロナウイルス感染防止のために規模を縮小していた過去2年の約4倍となる3550席が会場に用意された。安倍晋三元首相が銃撃され死亡した事件を受け、警備する警察官や市職員が増員され、金属探知機による参列者への検査も初めて実施された。

 原爆死没者慰霊碑には、この1年間で死亡が確認された被爆者4978人の名前を書き加えた名簿が奉納され、死没者は33万3907人となった。厚生労働省によると、全国の被爆者(被爆者健康手帳所持者)は今年3月末現在11万8935人で、平均年齢は84・53歳。10年前と比べ、約9万2000人減っている。

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