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一方、若手をサポートするのではなく、経営者らが若手から働き方改革への考えや、経営課題への意見、ITなど最先端技術の知識を聞く「リバース(逆)メンター制度」も広がる。

非鉄金属大手の「三菱マテリアル」(東京)は「上意下達だった会社風土の打破」を掲げ、21年に、リバースメンター制度を導入。月に1度、若手・中堅社員が社長ら幹部と幅広いテーマで意見交換している。公募に手を挙げた長谷川卓弥さん(34)は昨年7月から役員に「兼業や副業に対する考え」などを計6回提案した。
こうした意見を踏まえ、同社は今年度、試験的に兼業・副業を容認した。長谷川さんは「会社が若手の意見に耳を傾けると知り、仕事への意欲が高まった」と語る。
従来と逆の関係を作り、経営者らが若手の知見や価値観を知る効果について、富士通フューチャースタディーズ・センターの吉田倫子研究主幹は「世代間ギャップが解消され、社内の変革や、若手の潜在力がイノベーションを
呼び方改革 対話進んだ
「部下から上司に対する過剰な配慮や気遣いを是とする風土を排除し、若手が率直に意見を言い、活躍できる環境作りを目指そう」
重工大手の「IHI」(東京)は21年4月、グループ全体で、メールや社内文書で役職の記載を不要とし、「さん」付けで呼ぶことをルール化。すると、普段の会話でも自然と「さん」付けが浸透し、「役職を抜きにした信頼関係が構築でき、業務が進めやすくなった」などの声が出ているという。
栃木県庁も今年4月から全庁で「さん」付けに取り組む。30歳代の女性職員からの提案で1月から3月まで試行。アンケート調査で好評だったことから、本格導入に踏み切った。
会議などで「福田さん」と呼ばれるようになった福田富一知事は、「ピラミッドのような上下関係から、対話重視のフラットな関係へと転換が進んだ」と評価。「多様な意見を取り入れた新しい発想やアイデアが出るようになった」と効果を強調する。
リクルートワークス研究所・古屋星斗主任研究員の話 「大手企業を中心に働き方改革は一巡したが、育て方は『上下関係』を前提にした従来の方法から変わっていない。若手の早期離職などの課題解決に向け、縦から横に広がる『水平的な関係』を前提にした新しい育て方の試行錯誤が進んでいる」
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