• 8月18日に閲覧終了とします

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     読者の皆様へ 「ばあさんは15歳」は、8月18日をもって閲覧ができなくなります。お早めに閲覧いただきますようお願いいたします。
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  • ばあさんは15歳 第268回

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     ちなみに平成とは、昭和の次の元号です。だから昭和三十八年から数えると、五十六年ほど未来にあたります。でも、長居はできません。警察に追われているみたいだし、山口家の皆さんにもこれ以上、迷惑はかけられないので、そろそろこの…
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  • ばあさんは15歳 第267回

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     「ビールは水分に入りません。今日はやめておきなさい!」 菜緒はキュウリ片手に、無理やりばあさんから缶ビールをひったくる。 「ちょっと、なにすんの! まったくうるさいバカまごだね。それより早く医者になりなさいよ。ぐずぐず…
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  • ばあさんは15歳 第266回 

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     その夏の終わり、ばあさんが熱中症で倒れた。 その日は確かに暑かった。が、熱気に満ちた戸外に出ていたわけではない。二人とも家でエアコンをつけ、かたやばあさんは断捨離をすると言ってクローゼットにこもり、かたや菜緒は自分の部…
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  • ばあさんは15歳 第265回

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     「無理かどうかわかんないじゃん。まだ言ってないんだから」 「言わなくてもわかるよ。俺に相談するってことは、タイムスリップのことだろ?」 「わかってんじゃん」 「はっきり言って俺、タイムスリップは卒業したの。高校と同時に…
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  • ばあさんは15歳 第264回

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     「いやいや、せっちゃんは、私の手紙とは関係なく、偶然、岩手に行ってたから洪水に遭わずに助かったんだって。前にも話したでしょ?」 「でもそれは、手紙の影響は確実にあったとあたしは思うよ」 「なにそれ」 「せっちゃんも言っ…
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  • ばあさんは15歳 第263回

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     「なるべく早くなっておくれよ」 「そんなこと言われても。なんで?」 「なったら頼みたいことが一つあるんだ」 嫌な予感がした。ばあさんが「頼みたいこと」と言い出したときは、怪しい用件に決まっている。菜緒は警戒した。 「ど…
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  • ばあさんは15歳 第262回

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     今や夜ご飯を終えると片手にウイスキーやワインのグラスを持ち、せっちゃんや女学校時代の友達を呼び出して、スマホ画面の前で何時間でもケタケタちびちびやっている。 「そんなに長時間スマホを見てたら目が悪くなるよ!」 叱りつけ…
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  • ばあさんは15歳 第261回

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     まして便利な渋谷のマンションで一人暮らしを始めたら、あのばあさんのこと、好き放題の生活をするに決まっている。菜緒をお目付役として送り込むのは悪くないアイディアだ。「いや、しかしそれは……」と小さく抵抗する伸次を差し置い…
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  • ばあさんは15歳 第260回

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     そして菜緒はある日、覚醒した。天啓と呼んでもいい。新型コロナウイルスがある程度収束の兆しを見せた頃、テレビのドキュメンタリー番組に映し出された医療従事者の決死の活躍ぶりを見て、身体(からだ)中に鳥肌が立ったのだ。 「め…
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  • ばあさんは15歳 第259回

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     あれから四年の歳月が過ぎた。二〇二三年の、今は夏である。今年も猛暑の予想が出ている。梅雨が明けたとたん、連日四十度を超える暑さだ。地球の温暖化はちっとも止(や)む気配がない。 菜緒はこの年の春、大学入試にまたもや失敗し…
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  • ばあさんは15歳 第258回

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     「遠慮しないで。チャーハンでよかったらすぐできるわよ」 「え?」と思わず反応したが、すぐさま否定する。 「いえ、ホントに大丈夫です」 「そうだ、冷凍の餃子(ギョーザ)も少し残ってたはず。餃子なら軽くて食べやすいから。ど…
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  • ばあさんは15歳 第257回

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     なぜこの家の家族がタイムスリップに動じないのか。長年、せっちゃんが家族に教え聞かせてきたせいだったのだ。 しかし、菜緒が確認したいのはそちらではない。菜緒はもう一度、大きく咳払(せきばら)いをして場を仕切り直す。 「つ…
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  • ばあさんは15歳 第256回

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     せっちゃんの懐かしい声色が頭の上で響いた。まもなく菜緒は顔を上げる。そして勇気を振り絞る。 「それはつまり、私の書いた手紙を読んで、岩手に逃れたってわけじゃなく?」 「ん?」 「だからその、私が手紙に書きましたよね。大…
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  • ばあさんは15歳 第255回

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     「じゃ、音信不通になっていたのは、借金してたからなんですか? 洪水は? だって、ばあさんの話によると、せっちゃんの家族は羽越豪雨で死んじゃったって、東京ではみんな信じてたみたいですよ」 するとせっちゃんは驚く様子もなく…
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  • ばあさんは15歳 第254回

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     「借りるときは簡単に返せると思うんだけど、それが大間違い。菜緒ちゃんも、今後どんなにお金に困っても、変なところで借りちゃダメよ。人生が台無しになっちゃう」 そう言いながらせっちゃんは、夏穂(なお)の母親が焼いたスイート…
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  • ばあさんは15歳 第253回

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     「若いあなたの前でこんな話をするのはどうかと思うけれど。実は主人が私とは別の女の人とお付き合いをしていたことがわかって。主人はそのことを長い間私に隠してたんですけどね。でもある日、バレたの。私が乳癌(にゅうがん)だと宣…
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  • ばあさんは15歳 第252回

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     そう言われると、食べてみないわけにはいかない。 「いただきます」 ぺこりと頭を下げて菜緒も一つつかむ。口に入れる。 「うわ、おいしぃー!」 「ね! よかったわ。菜緒ちゃんに気に入ってもらえて。ウチのお嫁ちゃん、料理も上…
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  • ばあさんは15歳 第251回

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     笑いながら夏穂(なお)の母親はそそくさと立ち上がり、「ではごゆっくり」と高い声で挨拶(あいさつ)して玄関へ消えた。「じゃ、あとでね」と夏穂も手を振りながら母親のあとに続く。せっちゃんと二人だけで話がしたいといった菜緒の…
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  • ばあさんは15歳 第250回

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     「へえ……」 とりあえず曖昧に答えておく。そのとき、 「お邪魔しまーす」 玄関で声がして、ぷっくりした体つきの背の高い女性が紙袋をぶら下げて廊下から現れた。 「ママ、この人が菜緒ちゃんでーす。バアバが十七歳のとき、バア…
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