片づけとモノと記憶の物語…近藤麻理恵さん&川村元気さん共作、10月4日スタート

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 新連載「おしゃべりな部屋」が10月4日から始まります。片づけコンサルタントとして1000以上の部屋を片づけてきた近藤麻理恵さんの体験談をベースに、映画プロデューサー・小説家の川村元気さんが編み出す片づけとモノと記憶にまつわる共作小説。2人が一緒に送りだそうとしている物語とは? 語ってもらいました。

あらすじ 家の片づけを手伝う仕事をするミコには不思議な能力があり、部屋の中のモノの声が聞こえる。なぜ依頼人たちは片づけられないのか。なぜ片づけるべきなのか。片づけノウハウを交えながら、人とモノにまつわる物語が、時におかしく、時に感動的に描かれます。

イラスト・大桃洋祐
イラスト・大桃洋祐

家の居心地、見つめ直す…近藤さん

こんどう・まりえ 著書「人生がときめく片づけの魔法」が40か国以上で翻訳され、2015年、米「タイム」誌の「世界で最も影響力のある100人」に選出される。Netflixで自身の冠番組を持ち、世界規模で片づけブームを広げる。米国在住。
こんどう・まりえ 著書「人生がときめく片づけの魔法」が40か国以上で翻訳され、2015年、米「タイム」誌の「世界で最も影響力のある100人」に選出される。Netflixで自身の冠番組を持ち、世界規模で片づけブームを広げる。米国在住。

 映画「君の名は。」を見ていたので、川村元気さんのことはすごいクリエイターの方だと思っていました。本当に深い世界観に触れたと思ったのは、小説「百花」を通して。とても繊細できめ細やか、心にしみるものがありました。

 そして、2019年の夏に初めて会ってお話を聞いた時に、思っていることを、発言ではなく作品にして伝えるというところが、すごく私に似ていると感じました。

 「おしゃべりな部屋」に関しては、まさに一緒に作っているという感覚があります。作品として仕上げてくださっているのは元気さんですが、言葉の響き一つ一つに関してもディスカッションをしているので。いろいろな人のストーリーを描いていきますが、読者の方は、その全部について覚えがあるはずです。モノを持つことに関する喜びや悩み、もしくは罪悪感は、本当に誰もが感じていること。どの方の片づけにも、それが浮き彫りになっていく過程があります。

 読んでくださるみなさんにとって、このお話が、自分が持っているモノや一緒に暮らす家族、あるいは自分の生き方について、見つめ直す機会になれば。家にいなくてはいけなくなっているこの期間こそ、家での過ごし方、その部屋にいて心地良いかどうかを、考えていただければいいなあ、とも思っています。

 物語の中には片づけを手伝うミコという主人公が出てきますが、近藤麻理恵の物語ではないと思っています。ぜひ味わっていただきたいのは、一つ一つの物語によって、ご自分の心がどう動くか、です。

見えないものを物語にする…川村さん

かわむら・げんき 1979年生まれ。「告白」「悪人」「君の名は。」などの映画を製作。小説家として、「世界から猫が消えたなら」「百花」「四月になれば彼女は」「億男」などを発表。対話集「仕事。」に続いて「理系。」が今月発売された。
かわむら・げんき 1979年生まれ。「告白」「悪人」「君の名は。」などの映画を製作。小説家として、「世界から猫が消えたなら」「百花」「四月になれば彼女は」「億男」などを発表。対話集「仕事。」に続いて「理系。」が今月発売された。

 ここ数年で、仕事の約半分が海外になりました。その度に近藤麻理恵さんの話が外国人から出てくる。彼女の「片づけ」が世界中に響いていることに、興味を持ちました。

 その人を知りたい時、僕は一緒に仕事をするんです。近藤さんに聞けば、今まで1000以上の部屋の片づけをしてきたと。そこには面白い話が宝の山のようにあった。片づけは記憶を整理していくことでもあり、部屋の数だけ人間ドラマがある。その実体験をベースに物語を作ろうと。

 近藤さんの片づけ法で感銘を受けたのは、捨てるモノ、残すモノを選ぶ時の〈触ったときに、ときめくか〉という基準。それはメソッドというより第六感的で、人類の大半にわかる感覚。近年僕は、〈目に見えないけれどそこにあるもの〉をテーマに物語を作りたいと思っていました。

 ネットが発達して何でも調べられる時代に、目に見えないものにすがる気持ちはより強くなり、目に見えないウイルスに振り回されてもいる。僕が昨年発表した小説「百花」で、認知症の母とその息子を描きましたが、そのテーマも「記憶」という目に見えないものでした。皆が潜在的に感じているが、まだ言語化できていないものを物語にしたいと常々思っているんです。

 この物語の主人公・ミコはモノと対話できます。それはどこか近藤さん的でありますが、万物に神を見ることは日本人に元々あったセンス。その感覚を「ステイホーム」時代に部屋の中だけで完結する片づけの物語として小説にできないかと、今、試行錯誤しています。

イラストは大桃洋祐さん  物語のイメージを広げるイラストを手がけるのは大桃洋祐さん。1985年生まれで、フリーランスのアニメーション作家としてテレビ番組やCMなどで活躍する一方、イラストレーション作品制作にも力を注いでいます。初の絵本が11月に小学館から出版の予定です。

仕事は片づけでときめく…近藤さん新著「Joy at Work」

 片づけは自分自身や人生と向き合う行為。家を片づけると人生がときめくのと同じように、仕事や働き方も片づけでときめく――。

 近藤麻理恵さんの新著「Joyジョイ atアット Workワーク 片づけでときめく働き方を手に入れる」(河出書房新社)は、ベストセラー「人生がときめく片づけの魔法」の仕事版。米ライス大のスコット・ソネンシェイン教授(経営学)との共著で、4月に米国で先行発売され反響を呼びました。

 近藤さんによれば、〈仕事場の片づけについても知りたい〉〈ときめく働き方についての本が読みたい〉との要望が多く寄せられていたそうです。

 「片づけをして身の回りを“自分にとってときめくモノ”に厳選することで、人付き合いに関しても仕事に関しても〈これは自分にとってときめくか=幸せにする選択肢か〉と考えるようになる。結果として、仕事においても本当に自分の心が納得するもの、自分の魂が喜ぶ選択肢を選べるようになります」

 仕事人生を輝かせる秘訣ひけつがぎゅっと詰まった一冊。近藤さんの片づけ哲学も体験を交えて生き生きと記されています。

 「この本の執筆は、私自身のこれまでのキャリアの棚卸しでもありました。会社員時代の話や独立してからのこと、出版後の仕事の変化など、私自身も初めからときめく働き方をしていたわけではなく、大いに悩み、試行錯誤しながら今に至るんだな、ということを客観的に確認できました」と近藤さん。

 「多くの方に支えられてきたことを改めて実感し、それらのご縁への感謝の気持ちを忘れないようにしよう、と改めて強く思いました」とも。「感謝」も仕事をときめかせる秘訣です。

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1498889 0 おしゃべりな部屋 2020/09/24 18:21:00 2020/09/25 15:39:13 https://www.yomiuri.co.jp/media/2020/09/20200925-OYT8I50042-T.jpg?type=thumbnail

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