読売新聞オンライン

メニュー

ニュース

動画

写真

スポーツ

コラム・連載・解説

発言小町

漫画

教育・受験・就活

調査研究

紙面ビューアー

その他

サービス

読売新聞のメディア

購読のお申し込み

読売新聞オンラインについて

公式SNSアカウント

カーディ少年と暁の天使

  • カーディ少年と暁の天使 第307回 茅田砂胡

    会員限定
     「次の写生も同じ公園に行ってみた。あの無愛想な少年がやはり一人で留守番をしていた。そこでまたホットドッグを注文して食べてみたら……」 ルウがすかさず尋ねる。 「消えました?」 教授はおもむろに頷いた。 「ものの見事に」…
    記事へ
  • カーディ少年と暁の天使 第306回 茅田砂胡

    会員限定
     ルウが言った。 「親の仕事のお手伝いをしていたのかもしれないよ。それならお小遣(こづか)いで充分働ける」 「その通りだ。第一、子どもに車の運転はできない。今は姿が見えないが、大人は所用で席を離れていて、子どもに留守番(…
    記事へ
  • カーディ少年と暁の天使 第305回 茅田砂胡

    会員限定
     「うむ。その頃に盛大な反抗期がきたのでな」 リィが冷静に指摘した。 「反抗期にしては、ちょっと遅いんじゃない?」 「致し方ない。大学を出るまでは、子の務(つと)めとして、親の期待に沿わなくてはと思っていたからな」 「教…
    記事へ
  • カーディ少年と暁の天使 第304回 茅田砂胡

    会員限定
     「……クラム赤牛でも、俺らの世界では、すじ肉はあんまり使い道がねえんだが、とんでもねえや」 「……美味しいものなら、先生は貪欲(どんよく)に取り入れる方です。この姿勢は見習わないといけません」 ブラックロッド牛のテリー…
    記事へ
  • カーディ少年と暁の天使 第303回 茅田砂胡

    会員限定
     料理上手(じょうず)なシェラは一つ一つの味に感動している。 「見事なものです……」 リィは誰よりも早くスープの皿を空(から)にしていた。 次の料理が出てくるまで手持ちぶさただったのか、スタイン教授の椅子の横に置かれた平…
    記事へ
  • カーディ少年と暁の天使 第302回 茅田砂胡

    会員限定
     「変わったサラダだな……?」 「ああ。ずいぶん、ちまちましてるぜ」 ところが、食べてみると実に美味しいのだ。 共和宇宙中の美食を食べてきた二人が思わず眼を見張るくらいにだ。 「こいつは驚いた……」 「サラダにこれほどの…
    記事へ
  • カーディ少年と暁の天使 第301回 茅田砂胡

    会員限定
     時間ぎりぎりに息せき切ってやってきた、私服のザックとチャールズも無事に席に着いた。 スタイン教授はいつもの指定席に通されていたが、今日はその机が四人掛けになっている。 他の三つの椅子にはリィ、シェラ、ルウが座った。 「…
    記事へ
  • カーディ少年と暁の天使 第300回 茅田砂胡

    会員限定
     「彼らをわざわざ輸送業者に仕立てるとなると……運ぶ品物が単なる複製であるはずがない」 一世がぎょっとして息子を見、唖然(あぜん)としながら、壁に飾られた絵を見上げる。 ケリーが頷いた。 「エレメンタル美術館の公式頁(ペ…
    記事へ
  • カーディ少年と暁の天使 第299回 茅田砂胡

    会員限定
     「これは、ミスタ・クーア。ミズ・クーア。ここでお目に掛かれるとは……」 「まことに、喜ばしい限りです」 ケリーとジャスミンも嬉しげに挨拶した。 「お元気そうで何よりです、一世、二世」 「二世がここの料理長を贔屓(ひいき…
    記事へ
  • カーディ少年と暁の天使 第298回 茅田砂胡

    会員限定
     しかし、アンドリューとしては元連邦主席二人の賞賛を素直に受け取るわけには到底いかなかった。 仰天して叫んだ。 「待ってください! まさか……お二人ともあれを食べたんですか! 豚肉じゃなくて!?」 ベスも両手で口を覆い、…
    記事へ
  • カーディ少年と暁の天使 第297回 茅田砂胡

    会員限定
     ソールが歓声をあげ、ポンピドゥも力強く頷いた。 「サムの豚は、最高だった。その豚を使ってテオがつくったソーセージは、もっと最高だった」 パラデューとミシェルは思わず手を打ったのだ。 「ひょっとして、あのホットドッグのソ…
    記事へ
  • カーディ少年と暁の天使 第296回 茅田砂胡

    会員限定
     「――あんたの姉さんは立派な人だった。姉さんがいなかったらテオの奴はどうなってたかわからねえ。俺が言うのも変な話だが――ありがとうな」 「いいえ。姉を覚えていてくださって、こちらこそありがとうございます」 ここにも自分…
    記事へ
  • カーディ少年と暁の天使 第295回 茅田砂胡

    会員限定
     最初は皆、テオを敬遠する。眉をひそめる。彼は頑固(がんこ)で偏屈(へんくつ)で、人の心もわからないように見える。 けれど、そんなものは上辺(うわべ)だけに過ぎないと。 彼の値打ちはそんなところにはないのだと。 「母は糟…
    記事へ
  • カーディ少年と暁の天使 第294回 茅田砂胡

    会員限定
     パラデューも考えあぐねた末、仕事用のスーツを着ていた。二人は地下から昇降機に乗り込んだが、昇降機は最上階へ着く前にいったんロビーで止まり、開いた扉からミシェルが入って来た。 彼も仕事用のスーツのままだった。 ミシェルは…
    記事へ
  • カーディ少年と暁の天使 第293回 茅田砂胡

    会員限定
     ブライト館長は絶望的な表情で天を仰(あお)ぎ、モリス副館長はウォレスと同じく呆然としている。 「ついでに言うなら、その素描の持ち主もぼくです。さっきもらったんですよ」 ウォレスは凄(すさ)まじい勢いでケリーを振り返った…
    記事へ
  • カーディ少年と暁の天使 第292回 茅田砂胡

    会員限定
     そのまま息をするのも忘れた様子で、壊れかけたブリキの玩具(おもちゃ)さながらの動きで振り返った。 「……スタイン教授」 ほとんど喘(あえ)ぐような問いかけに、教授は首を振り、片手をあげて氏を制した。 「……何も言ってく…
    記事へ
  • カーディ少年と暁の天使 第291回 茅田砂胡

    会員限定
     「……これはどういうことです?」 ウォレスの気持ちもよくわかる。 正式な鑑定こそまだだが、あの素描はドミニクの真作である確率が極めて高い。飲食店の壁に飾っていいようなものではないのだ。 「ウォレスさん。しばらくですな」…
    記事へ
  • カーディ少年と暁の天使 第290回 茅田砂胡

    会員限定
     「この素描、オークションで落札したと言われたが、ウォレス氏と競(せ)ったのかね?」 「ええ。運良く落とせたんですよ」 その人物の財力と、ドミニク作品の相場を知っているだけに、教授はあらためて眼を見張った。 「他の品なら…
    記事へ
  • カーディ少年と暁の天使 第289回 茅田砂胡

    会員限定
     ケリーはルウの傍(そば)を離れ、今度はスタイン教授に確認した。 「……本当にいいんですか、こんなことをして」 「善し悪しを問うなら、善いわけがない」 断言して、スタイン教授は難しい顔のまま続けた。 「――が、世の中には…
    記事へ
  • カーディ少年と暁の天使 第288回 茅田砂胡

    会員限定
     複製画とは最初から考えなかった。複製にあんな厳重な錠は必要ない。 何より現在、この店は『テオドール・ダナー』だ。 彼は店に複製は置かない。 「ルウ……」 「天使……」 二人は揃(そろ)って深いため息をつくと、黒髪の青年…
    記事へ
  1. 1
  2. 2
  3. 3
  4. 4
  5. 17

アクセスランキング

読売新聞購読申し込み

読売IDのご登録でもっと便利に

一般会員登録はこちら(無料)