現代社会

 
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総評と分析

目新しい変化は見られないものの、これまでの傾向を踏襲し、政治・経済・国際・環境・倫理の各分野の基礎的・基本的知識が多面的・総合的に幅広く問われるとともに、思考力・判断力も問われている。

基本的に2011年度以降の問題構成が踏襲されている。全大問に「現代社会」ならではのメッセージ性のあるリード文が設けられており、受験生に対して、様々な問題を考えさせる切り口で述べられていることは、例年同様にこの科目の特性を意識した出題であると言える。

問題分析

大問数 大問数: 6 (昨年と同じ)
設問数 設問数:36(昨年と同じ)
解答数 解答数:36(昨年と同じ)

問題量

  • リード文、設問文とも全体的に近年の傾向を踏襲した分量であり、過去問できちんと対策をしてきた受験生であれば充分にゆとりをもって解答できるであろう。
  • 全36問中、4択式問題が30問(昨年32問)、6択式問題が5問(昨年1問)、8択式問題が1問(昨年3問)という構成である。

出題分野・出題内容

  • 大問内の小設問は、「政治・経済的事項」「倫理的事項」が分野横断的に構成されている。
  • 主権者教育など、「現代社会」において重要視されている内容を意識した出題が見受けられる。
  • 「課題追究学習(調べ学習)」に関する出題が昨年同様1問あり、2006年度以降の出題が継続された(2010年度を除く)。

出題形式

  • 図表を用いた問題は昨年同様2問。
  • 組合せ形式の問題は昨年から増加し6問(昨年4問)。
  • 「適当でないもの」を選ばせる問題は昨年から減少し6問(昨年10問)。

難易度(全体)

  • 昨年度並み。基礎・基本的な設問が大半を占め、かつ4択式のオーソドックスな出題が中心であることから、総じて昨年度と同水準の難易度であると言える。過去問演習を通してきちんと対策を取ってきた受験生にとっては特段戸惑うことなく冷静に解くことが出来たと思われる。

設問別分析

第1問 (22点満点)

配点 出題内容 難易度
22 経済のグローバル化 標準

「経済のグローバル化」をテーマとして、経済分野の内容を中心に分野融合的に問われた。8つの小設問の内容を見てみると、問1で経済のグローバル化の事例について、問2で第二次世界大戦後の国際通貨体制について、問3で現代の情報通信技術について、問4で国際連盟と国際連合について、問5で第二次世界大戦後の国際経済体制について、問6で市場経済について、問7で世界的な経済危機について、問8で経済的地域統合について、それぞれ問われた。いずれの小設問も基礎・基本的事項であり、またオーソドックスな4択式であることから、正誤判定は比較的容易であったが、問5、問7、問8あたりの出来で得点に差が付いたのではないかと思われる。

第2問 (14点満点)

配点 出題内容 難易度
14 情報社会における個人の尊厳とその法規制 やや易

情報社会に於ける個人の尊厳とその法規制について、政治分野の内容を中心に問われた。5つの小設問の内容を見てみると、問1で日本の憲法上の自由・権利について、問2で人間の尊厳に関する考え方や思想とそれらと関係の深い人物について、問3で個人や国の情報の公開に関する日本の裁判所の判例や法制度について、問4で日本の刑罰の制度について、問5で日本の国会について、それぞれ問われた。いずれの小設問も、基礎・基本的事項であり、各選択肢の正誤判断も迷わず行えたのではないだろうか。取りこぼしのないようにしたい大問であると言える。

第3問 (14点満点)

配点 出題内容 難易度
14 「ありがとう」という言葉のもつ意味 標準

身近な切り口である「ありがとう」という言葉のもつ意味について、「現代社会」らしいメッセージ性のあるリード文を用いて、倫理的事項を中心に分野融合的に問われた。5つの小設問の内容を見てみると、問1で人の社会性に対する考え方について、問2で心理学者マズローの欲求階層説について、問3で心理学者レヴィンの葛藤の3類型について、問4で日本の社会保障をめぐる最高裁判所の判決と社会保険について、問5では研究したり発表したりする際の方法とその方法の種類について、それぞれ問われた。問1で悩んだ受験生が多かったかも知れないが、問2~問5は取りこぼしのないようにしたいところである。問2は穴埋め形式の組合せ問題であるが、文脈から考えても答えを絞り込むことができる内容であった。問5は、近年のセンター「現代社会」の出題における特徴の一つと言える課題追究学習(調べ学習)からの出題であった。

第4問 (22点満点)

配点 出題内容 難易度
22 社会保障制度 標準

介護施設で介護等体験を行った大学生と大学教員との会話文形式のリード文を用いて、社会保障制度を考えるという、「現代社会」らしい切り口から、分野横断的に問われた。8つの小設問の内容を見てみると、問1で家族をめぐる日本の法制度および最高裁判所の判決について、問2で表の読取りについて、問3で日本の民法について、問4で日本の刑事手続きについて、問5で日本の企業や法人について、問6で労働をめぐる日本の法制度について、問7で人口の構造について、問8で各国の社会保障制度について、それぞれ問われた。いずれの小設問も、4択式のオーソドックスな出題で正誤の判断をしやすい問題であった。問2の2つの表の読取り問題は、過去問演習で同様の問題に慣れていた受験生にとっては、容易であっただろう。

第5問 (14点満点)

配点 出題内容 難易度
14 地方創生 標準

「地方創生」をテーマに、その推進策に関するリード文を用いて、経済分野について問われた。5つの小設問の内容を見てみると、問1で日本における国家財政と地方財政について、問2で経済の動向に影響を及ぼす様々な要因とそれらに関係の深い人物について、問3で経済循環とそれに関連する概念について、問4で企業経営の実態について、問5で図の読取りについて、それぞれ問われた。問5の図の読取り問題は、過去問演習で同様の問題に慣れていた受験生にとっては、容易であっただろう。

第6問 (14点満点)

配点 出題内容 難易度
14 欧州の統合 やや易

「欧州の統合」をテーマに、統合のための欧州議会の役割について述べたメッセージ性のあるリード文を用いて、国際分野と政治分野から問われた。5つの小設問の内容を見てみると、問1で欧州連合(EU)について、問2で選挙制度と選挙原則について、問3で各国の政治制度について、問4で各国における宣言や憲法について、問5で政治思想とその思想に関係の深い人物について、それぞれ問われた。いずれの小設問も、基礎・基本的事項であるため、各選択肢の正誤判断は迷わず行えたことと思われる。問4と問5は組合せ形式の問題であるが、いずれの内容も頻出事項であり、その内容をきちんと押えていれば、正解を導くのは容易であっただろう。取りこぼしのないようにしたい大問であると言える。

大学入試センター試験平均点(過去5年分)

年度 2018年度 2017年度 2016年度 2015年度 2014年度
平均点 58.22点 57.41点 54.53点 58.99点 58.32点
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センター・国公立2次試験日程
1月14・15日 センター本試験
1月21・22日 センター追試験
1月23日~ 国公立2次出願受け付け
2月25日~ 国公立2次前期試験
3月1日~ 前期合格発表(公立大学)
3月6日~ 前期合格発表(国立大学)
3月8日~ 公立中期試験
3月12日~ 後期試験
3月20日~ 中・後期合格発表

※日程は変更になる場合があります

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