政治・経済

 
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総評と分析

ここ数年の出題傾向を維持した、オーソドックスな出題内容。受験生の思考力を試すためか、出題形式がさらに多彩になった。

問題量・出題形式などはほぼ昨年度と同じだが、該当するものをすべて選ぶ組合せ問題が復活して4設問あったことと、計算問題が信用創造・為替レートで計2設問あったことが特筆される。出題内容はほぼ従来どおりで、コンパクトシティとふるさと納税の出題が目立った程度。オーソドックスな出題であったと言える。

問題分析

大問数 大問数4は、昨年度と同じ。
設問数 設問数34は、昨年度と同じ。
解答数 解答数34は、昨年度と同じ。

問題量

  • 解答数などは増減なし。本文中の空欄補充問題がなく、設問中の文章の空欄補充問題もやや減った(昨年度5→今年度3)ため、読むべき文章量が減ったと言える。

出題分野・出題内容

  • 全体の構成は昨年度と同じ。政治分野・経済分野の融合問題である第1・2問と、政治分野の第3問(昨年度は経済分野)、経済分野の第4問(昨年度は政治分野)からなる。
  • 昨年度と同じく、第2問以外は、一部を除き「倫理、政治・経済」との共通問題。
  • 大問のテーマは、第1問が地域経済統合、第2問が「冷戦終結から30年」、第3問が人権保障と間接民主制、第4問が環境問題。
  • 出題内容に大きな変化はないが、為替レートなどで計算問題が計2設問出題され、その一つである信用創造の計算問題は、2005年本試験以来14年ぶりの出題であった。

出題形式

  • 減少していた記述の正誤判定問題が昨年度の16設問から14設問へさらに減り、かわって、該当するものをすべて選ぶ組合せ問題が復活して4設問あったことと、計算問題が信用創造・為替レートで計2設問あったことが特筆される。そのほか、昨年度と同様に、設問中の文章の空欄補充問題、図表問題、その他の組合せ問題、年代順の問題も出題され、出題形式がさらに多彩になった。なお、例年通り大問のうち一つ(第2問)はリード文が会話形式となっている。

難易度(全体)

  • 全体の難易度は昨年度並み。第2問や第4問は知識問題などの得点率が低いと思われるが、第3問が易しいので平均点を下支えするのではないか。

設問別分析

第1問 (28点満点)

配点 出題内容 難易度
28 地域経済統合(特別裁判所、国民経済計算、条約、BRICSなど) やや易

問2・8以外は「倫理、政治・経済」との共通問題。ほぼ基礎知識だけで解ける設問が問3(GNP・NNP・NI・GDP)・問4(条約の例)・問6(国連海洋法条約)・問7(日本国憲法の外交の規定)・問10(会社企業)と5問を占めるほか、問1の正解(皇室裁判所)は設問文の「特定の身分」からすぐ分かってしまう。それに対して、問2(安保理決議が成立する場合)は細かな知識を要するのでやや難しい。問5(BRICS)は、アが中国、ウがブラジルを指すと分かれば消去法で解けるが、ロシア経済はあまり学習しないのでやや難しい。問8(需要・供給曲線)の読図は易しい。問9(金融)では、伝統的な金利政策と非伝統的な量的緩和政策などとの対比的な理解が問われた。

第2問 (24点満点)

配点 出題内容 難易度
24 冷戦終結から30年(地域紛争、NATO、信用創造、為替レート等) 標準

第2問は「政治・経済」単独の問題。第1問とは打って変わって、計算問題など思考力を要する設問が目立つ。その中で、問1(冷戦終結)・問2(内戦)・問3(NATO)は、知識さえあれば易しい。問4(信用創造の計算)は、2005年本試験(第6問の問3)と数値が異なる以外は同形式の設問だった。問5(為替レートの計算)は、同一商品の日米の価格を等号で結んで例えば「900ドル=90000円」として両辺を900で割るなどすれば簡単に解ける。問6(雇用統計の推移)は、正規雇用者数が他より多いことさえ分かっていれば易しい。問7(議院内閣制・大統領制と連邦・単一国家)は、2013年本試験(第5問の問6)に半大統領制を加えた以外は類似形式の設問だった。問8(冷戦終結後の出来事)は知識問題なので、正答率は低めだったであろう。

第3問 (24点満点)

配点 出題内容 難易度
24 人権保障と間接民主制(日本の安全保障、社会保障など)

問1・3・8以外は「倫理、政治・経済」との共通問題。問1(戦力の定義など)から問8(重複立候補など)まで、ほとんどの設問は基礎知識だけで正解に至るので易しい。唯一、問7(日本の地方自治制度)では、首長の不信任決議の成立要件(過半数でなく4分の3以上の特別多数決)の知識が必要であった。出題形式では、該当するものをすべて選ぶ組合せ問題(問5)はあるが、図表読解問題がなく、大半はオーソドックスな正誤判定問題であった。

第4問 (24点満点)

配点 出題内容 難易度
24 環境問題(経済学者、経済主体、外部不経済、国債発行額など) 標準

問2・3・6以外は「倫理、政治・経済」との共通問題。問1(経済学者)や問8(環境保全の条約など)は基礎知識だけで正解に至る。問2は、「資産効果」や「集積の利益」があまり学習しない事項なのでやや難しい。問3(外部不経済の例)は、公害の例だと分かれば易しい。問4(国債発行額などの推移)では、消費税率5%の時期が1997~2013年度であったという知識が必要であった。問5(市場メカニズムによる環境保全のアプローチ)では、炭素税などによる誘導と直接的な環境規制の対比的な理解が問われた。問6(比較生産費説)は易しい。問7(ふるさと納税など)は時事的な問題で、「コンパクトシティ」の知識が必要であった。

大学入試センター試験平均点(過去5年分)

年度 2018年度 2017年度 2016年度 2015年度 2014年度
平均点 56.39点 63.01点 59.97点 54.79点 53.85点
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センター・国公立2次試験日程
1月14・15日 センター本試験
1月21・22日 センター追試験
1月23日~ 国公立2次出願受け付け
2月25日~ 国公立2次前期試験
3月1日~ 前期合格発表(公立大学)
3月6日~ 前期合格発表(国立大学)
3月8日~ 公立中期試験
3月12日~ 後期試験
3月20日~ 中・後期合格発表

※日程は変更になる場合があります

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