数学I・数学A

 
無断転載禁止

総評と分析

前年度と比較して数学Aの分野で思考力を重視した出題であった。

第1問〔2〕は、整数分野の経験があると有利である。第1問〔3〕の2次関数では、グラフの平行移動が現行課程で初めて出題された。例年に比べ誘導を見極めることが難しい設問も見られた。選択問題では、選択肢から答を選ぶ設問が出題されなかった。

問題分析

大問数 大問数は5で昨年と同じ。
設問数 設問数は18で昨年より2増。
解答数 解答数は114で昨年より29増。

問題量

  • 分量そのものはあまり多くはないが、考える時間がかなり必要である。

出題分野・出題内容

  • 第1問〔1〕は数と式からの出題であったが、絶対値の和が出題されるのは珍しい。
  • 第1問〔2〕は集合と命題からの出題であるが、半ば整数分野の出題である。
  • 第1問〔3〕は2次関数の問題であるが、グラフの平行移動が出題されるのは現行課程で初である。過去問演習だけでなく、日頃の学習態度が出来を分けたのではないか。
  • 第2問〔1〕は三角比の問題であるが、角度の設問が誘導になっていることに気付かないと、最後の設問は図形の把握が難しいであろう。
  • 第2問〔2〕はデータの分析からの出題だが、近年の傾向通り、値の計算よりもデータの読解と定義の理解が問われた。
  • 第3問は確率の問題である。2次試験のような設定であり、かなり難しく感じた者が多かったのではないか。(3)では、一般論として考えないと、誘導の意味が理解しにくい。
  • 第4問は整数の性質の問題である。昨年度に引き続き不定方程式が出題された。(4)の最後は相当に難しい。
  • 第5問は図形の性質の問題である。チェバの定理が出題されるのは久しぶりである。

出題形式

  • 答を選択肢から選ぶ問題が第1問で5、第2問で9であったが、それ以外は数値を求めさせる問題である。選択問題で選択肢から答を選ぶ設問が出題されないのは、2015年度以来である。

難易度(全体)

  • 昨年と同程度の難易度である。易しい大問と難しい大問の差がやや大きい傾向がある。

設問別分析

第1問 (30点満点)

配点 出題内容 難易度
〔1〕10 数と式 標準
〔2〕 10 集合と命題 標準
〔3〕 10 2次関数 標準

〔1〕は根号の中が平方の形になっている式と、絶対値記号を含む式の和を3通りで場合分けをして簡単な形にしていくという問題であり、やや発展的な内容である。〔2〕は二つの自然数で表された式などが偶数になるか奇数になるかといった条件についての出題だった。値が偶数になるか奇数になるか、どちらでもよいかを選ばせる設問があり、これは目新しい。また、必要条件、十分条件についての設問では、解答番号と文の対応関係が昨年度、一昨年度とは異なる。〔3〕は放物線の頂点の座標や2次関数の最大といったおなじみのテーマである。また、放物線の平行移動についての設問も出題された。難しくはないが、定数が2文字含まれているため、計算ミスには注意しなければならない。

第2問 (30点満点)

配点 出題内容 難易度
〔1〕15 図形と計量 標準
〔2〕 15 データの分析 標準

〔1〕の前半はおなじみの基本的な公式を利用する問題である。角の大きさが鋭角か直角か鈍角かを選ばせる設問があり、これは目新しい。後半も難しくはないが、新たにとった点Dが直線AB上のどの部分にあるかを意識する必要がある。〔2〕は適切なヒストグラムを選ぶ設問、図の読み取りをする設問、数値の換算の設問といった例年とさほど変わらない内容だった。分量も例年とさほど変わらない。ただ、縦に伸びる箱ひげ図も出題されたことが珍しい。また、図の読み取りでは正しくないものを選ばせる形式だった。

第3問 (20点満点)

配点 出題内容 難易度
20 確率 やや難

2つの袋それぞれに赤球、白球が入っており、どちらかの袋から球を1個取り出すのだが、袋にも赤、白の色がついており、取り出した球の色によって次回に取り出す袋が決定されるという設定である。誘導がやや丁寧で、分量もそれほど多くないが、問題文をきちんと読んで考えていかないとケアレスミスをしてしまう危険がある。そのため、やや時間を要する問題だといえる。

第4問 (20点満点)

配点 出題内容 難易度
20 整数の性質 やや難

1次不定方程式や倍数、約数といったおなじみの内容である。しかし、2つの自然数の差の絶対値を考えさせるという発展的な問題も含まれている。また、(4)は(2)の結果をうまく用いないと時間がかかってしまう。このように4つの設問の間にどのような関係があるか自力で考える必要がある。

第5問 (20点満点)

配点 出題内容 難易度
20 図形の性質 標準

三角形の角の大きさについて、その正弦、余弦の値が与えられており、数学Iの図形と計量の融合問題といった様子を感じさせる問題である。基本的に公式の利用で計算をしていく形式であり、分量も例年とさほど変わらない。ただ、最後の設問は図形的な考察を要するやや難しいものである。

大学入試センター試験平均点(過去5年分)

年度 2018年度 2017年度 2016年度 2015年度 2014年度
平均点 61.91点 61.12点 55.27点 61.27点 62.08点
ADOBE READER ダウンロード

PDFファイルをご覧いただくには、アドビシステムズ社が配布しているAdobe Reader(無償)が必要です。
Adobe Readerをインストールすることにより、PDFファイルの閲覧・印刷などが可能になります。


センター・国公立2次試験日程
1月14・15日 センター本試験
1月21・22日 センター追試験
1月23日~ 国公立2次出願受け付け
2月25日~ 国公立2次前期試験
3月1日~ 前期合格発表(公立大学)
3月6日~ 前期合格発表(国立大学)
3月8日~ 公立中期試験
3月12日~ 後期試験
3月20日~ 中・後期合格発表

※日程は変更になる場合があります

ページTOP