地学

 
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総評と分析

問題文や図表の読み取りと考察が中心の出題。計算力や思考力が問われる。

昨年と同じく必答問題が4題(88点)、選択問題が1題(12点)だが、「地学基礎」の知識を問われた問題が半数程度含まれる。細かい知識を問う問題は少なかったが、読み取る図や文章の量が増加し、計算量や考察問題も増加した。

問題分析

大問数 大問数6で第5問と第6問は選択。昨年と変化無し。
設問数 設問数は30で昨年と変化無し。
解答数 解答数は30で昨年と変化無し。

問題量

  • ページ数は、問題部分が5増加、下書き部分が3減少で、昨年より2増加している。時間に対してほぼ適量。

出題分野・出題内容

  • 必答問題が地球、地質と岩石、大気と海洋、宇宙で、選択問題が重力・鉱物、水の循環・海洋とほぼ全分野から出題された。
  • 選択問題は「地学」を主体とした第5問、「地学基礎」を主体とした第6問ともに取り組みやすい。
  • 図を読み取る問題が増加し、昨年同様に計算量が多い問題が出題された。

出題形式

  • 選択肢の数が5つある問題が1つ、6つある問題が3つ、8つある問題が3つ(うち2つは選択問題で1つずつ)と、選択肢の数が4つ以上の問題が増加した。
  • リード文に会話文を用いた大問が2題(必答1題、選択1題)出題された。

難易度(全体)

  • 昨年並み。読み取る図表や文章の量や計算量、選択肢の数が増え、思考力を問う問題も増えているが、紛らわしい選択肢はむしろ減少しており、基本的な知識と情報処理力、考察力と十分な解答時間さえあれば正答しやすい問題が多かった。

設問別分析

第1問 (17点満点)

配点 出題内容 難易度
10 地球の自転、地球内部の温度分布、地磁気 標準
7 地震、断層活動 標準

Aの問1・問2は基礎知識問題である。問3は水平分力と伏角から全磁力を計算する必要がある。Bは地震と断層に関する読図と計算問題だった。Bの問4は近年の大学個別入試で出題が増えている横ずれ断層の初動分布と余震域に関する読図問題である。問5は川をずらした断層の平均変位速度から断層の活動開始時期を推測する計算問題である。

第2問 (27点満点)

配点 出題内容 難易度
10 走向・傾斜、地層の対比、示準化石と級化構造 標準
7 大量絶滅と原因、日本の付加体の形成順序 やや易
10 変成岩、火成岩の組織の観察、放射年代測定

例年通り地質と岩石の出題であった。問1の走向・傾斜に関しては過去問をこなしていれば容易。問2は凝灰岩aとdが同じであることを表から判断する。問3から問6・問8は知識問題で,問5の付加体の形成順序はやや細かい知識である。問7の組織から判断する結晶化の順序は過去にもよく出題されている。

第3問 (17点満点)

配点 出題内容 難易度
10 金星と火星の大気・気温の鉛直分布、地球の大気の層構造 やや易
7 地衡流、日本付近の海流に働く力 標準

Aは地球・金星・火星の大気について問われた。問4以外は「地学基礎」の知識と考察力さえあれば解ける問題である。問3はオゾン層がない金星や火星には成層圏の温度上昇がないことと、金星が火星より大気圧が高く地表面が高温であることから正しいグラフを選べる。二人の会話をヒントに惑星表面の気温や気圧を考えて解答したい。Bの問4の冷水渦の力と流れの向きは、地衡流に関する理解力が問われている。問5は海流や黒潮に関する知識問題である。

第4問 (27点満点)

配点 出題内容 難易度
17 主系列星の特徴と進化、HR図、ブラックホール やや難
10 銀河回転、銀河系の質量、ダークマター 標準

問1から問3は主系列星の特徴や進化に関する知識問題だった。Aの問1は、星間物質中の固体成分は非常に少ないことから惑星や小天体が太陽系に占める質量比も小さいと推測できる。問4は見慣れない図で難しいと感じたかもしれない。巨星や白色矮星の半径の具体的なスケールをHR図上の分布とともに把握しておく必要がある。問5はブラックホールに関するやや細かい知識が問われた。消去法で考えると良いだろう。Bの問6は銀河回転にかかる時間を求める問題で、立式は容易だが、計算の桁数が多く時間を要する。問7・8は銀河に関する知識問題である。

第5問 (12点満点)

配点 出題内容 難易度
6 ジオイドの凹凸の原因、極と赤道の標準重力 標準
6 ケイ酸塩鉱物の構造・固溶体、結晶分化作用

第6問との選択問題である。基本的な知識を問うた取り組みやすい問題が多い。Aはリード文が二人の会話文で、ジオイドの凹凸に影響を与える要因は細かい知識だが、消去法で解答したい。問2の極と赤道における標準重力の大小は遠心力の大小がわかれば容易である。Bの問3・4はケイ酸塩鉱物に関する基礎知識問題である。

第6問 (12点満点)

配点 出題内容 難易度
6 水の循環、陸水 やや易
6 塩分の海域差、海洋の鉛直構造 やや易

第5問との選択問題であり、表層水の循環と海洋からの出題である。地学基礎の知識で解ける問題が多く、取り組みやすい。Aの図1は入試問題に頻出の表層水の輸送量の模式図であり、それを用いた問1の計算も入試問題によく出題されている。問2は知識問題である。Bの問3・4は海洋の構造に関する知識問題で取り組みやすい。

大学入試センター試験平均点(過去5年分)

年度 2018年度 2017年度 2016年度 2015年度 2014年度
平均点 48.58点 53.77点 38.64点 40.91点
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センター・国公立2次試験日程
1月14・15日 センター本試験
1月21・22日 センター追試験
1月23日~ 国公立2次出願受け付け
2月25日~ 国公立2次前期試験
3月1日~ 前期合格発表(公立大学)
3月6日~ 前期合格発表(国立大学)
3月8日~ 公立中期試験
3月12日~ 後期試験
3月20日~ 中・後期合格発表

※日程は変更になる場合があります

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