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総評と分析

従来のセンター試験を踏襲した設問が目立ったが、一部に共通テストを意識した設問が見られた。

現代文は、評論で昨年度に引き続き会話文に基づく問題が出たが、一昨年度のような図を伴う問題は出題されなかった。古文は、読みやすい擬古物語からの出題で、設問も基礎的な理解力を試すシンプルなものが多かった。漢文は、選択肢に図が用いられたほか、選択肢の細かな表現を判別する必要があり、慎重な読解が求められた。

問題分析

大問数 大問数は、昨年と同様の4。
設問数 設問数は、昨年に比べ漢文で1減ったため、全体としては1減の24。
解答数 解答数は、昨年に比べ漢文で1減ったため、全体としては1減の35。

問題量

  • 評論は昨年よりも約1000字程度減少し約3200字、小説は約300字程度減少し約4700字、古文は約400字程度減少し約1300字、漢文は85字減少し100字。

出題分野・出題内容

  • 近代以降の文章2題(評論・小説)、古文1題、漢文1題という構成は昨年と変化なし。
  • 第1問は河野哲也「境界の現象学」、第2問は原民喜「翳」、第3問は中世に成立した擬古物語『小夜衣』、第4問は『文選』(漢詩)からの出題。

出題形式

  • 現代文は評論で会話文中の空欄に当てはまる文を選ぶ問題が出題されたが、それ以外は小説も含めて従来通りのオーソドックスな設問構成だった。古文は、例年通りの形式で、擬古物語で頻出の和歌の設問は無く、シンプルな設問構成だった。漢文は、例年通りの重要語や訓読のほか、図を用いた設問や「適当でない」選択肢を選ぶ設問が見られた。

難易度(全体)

  • 昨年並み。大問間に難易度の差があったほか、一部に正誤の判別が難しい選択肢もあったが、総じて解答しやすい設問が多かった。

設問別分析

第1問 (50点満点)

配点 出題内容 難易度
問110 漢字の知識を問う問題 やや易
問2 8 内容説明問題 やや難
問3 8 内容説明問題 標準
問4 8 内容説明問題 標準
問5 8 生徒の話し合い場面を用いた空欄補充問題 標準
問6 8 表現・構成を問う問題 やや易

河野哲也『境界の現象学』による。環境に対して動的に適応し自己を維持する「レジリエンス」という概念の意義を論じた文章。対比的な記述や具体的な事例を踏まえて読解できれば、選択肢は判別しやすいものが多い。本文について3人の生徒が話し合う場面を示し、本文に即した身近な事例を選ばせる問5は特徴的だが、漢字の知識(問1)、内容理解(問2~問5)、表現と構成に関する問題(問6)という設問構成は昨年までと同様である。

第2問 (50点満点)

配点 出題内容 難易度
問19 語句の意味説明問題 標準
問2 7 心情説明問題 やや難
問3 8 心情説明問題 やや易
問4 8 心情説明問題 やや難
問5 8 心情説明問題 標準
問6 10 表現理解問題 やや難

出典は原民喜「翳」。昨年同様、小説の一節からの出題。一九四八年発表の文章のためやや読みにくさはあるものの、登場人物の心情は把握しやすかったと思われる。問3のように比較的正解を選びやすい問題がある一方で、問4は傍線部から離れた箇所を根拠に選択肢を選ぶ必要があった。また、問5と問6については、本文との照合に時間がかかり、限られた試験時間の中でも焦らず取り組むことが求められた。

第3問 (50点満点)

配点 出題内容 難易度
問115 語句問題 やや易
問2 6 敬意表現問題 やや易
問3 7 文脈把握問題 標準
問4 7 心情把握問題 標準
問5 7 心情把握問題 標準
問6 8 内容合致問題 やや難

古文は本文が短くなり、和歌もないためやや易。出典は中世の物語『小夜衣』。センター試験では、追試も含めれば2000年以降、01・02・05・14年度を除く全ての年にこうした擬古物語が出題され、センター古文の一大特色を成していた。本文は、宮がかねて興味を抱いていた姫君の住む山里で、姫君の祖母の尼上を見舞う一節。擬古物語の典型的文体で難解な箇所はなかった。設問も従来形式を踏襲したオーソドックスな出題で、共通テストを意識した問題は見られず解き易かったが、心情把握では本文を深読みすると誤る可能性もあった。

第4問 (50点満点)

配点 出題内容 難易度
問18 漢字の読み方の問題 標準
問2 8 返り点と書き下し文の問題 標準
問3 8 正しい図を選ばせる問題 標準
問4 8 空欄補充問題 標準
問5 9 表現理解問題 やや難
問6 9 心情説明問題 標準

出典は『文選』から、六朝の謝霊運の五言詩「田南樹園激流植援」。作者が志を果たせず都から故郷に帰り、自然の中に建てた住居について詠んだもの。注を参照しつつ丁寧に内容を理解する必要があった。問1・2・6は例年通り、語句や訓読、内容理解が問われた。問3は傍線部の内容を示す図を選ぶ問題。傍線部と選択肢を照合すれば解答できるが、形式に戸惑った受験生もいただろう。問4は押韻と対句の理解がポイント。問5は適当でない選択肢を選ぶ形式。詩の情景を想像し、細かな選択肢の表現を吟味する必要があった。

大学入試センター試験平均点(過去5年分)

年度 2019年度 2018年度 2017年度 2016年度 2015年度
平均点 121.55点 104.68点 106.96点 129.39点 119.22点
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センター・国公立2次試験日程
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※日程は変更になる場合があります

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