化学

 
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総評と分析

比較的解きやすい知識問題や計算問題が多かったが、グラフを用いた問題など思考力を要するものも出題された。

解答する大問数は昨年同様7題で、解答数は32問であった。全体的には標準的であったが、消去法でないと正答を導くのが難しい知識問題や、問題文を注意深く読まないと引っかかってしまいそうな計算問題が出題された。グラフを用いた問題は必要な情報を読み取る力が問われ、思考力を要した。

問題分析

大問数 大問数は、昨年同様7で、そのうち6を解答。
設問数 設問数は、昨年とかわらず、選択した問題によらず25。
解答数 解答数は、昨年の29より増加し、選択した問題によらず32。

問題量

  • 計算問題は選択した問題によらず2問減少して10問となったが、全体の問題量は昨年並みであった。

出題分野・出題内容

  • 主として、第1問は物質の状態、第2問は物質の変化と平衡、第3問は無機物質、第4問は有機化合物、第5問は高分子化合物、第6問は合成高分子、第7問は天然高分子。
  • 第1問の問4の水銀柱の問題、問5の浸透圧の問題、第2問の問3の指示薬のpHの問題のように、やや難易度が高いものが出題された。また、第4問の問5の酢酸エチルの合成問題において、aでは細かい知識が問われ、さらにbではエステル化の仕組みを実験Ⅱの文章から読み取らないと正解しにくいものが出題された。

出題形式

  • 出題形式は、従来のセンター試験と同様、小問集合形式であった。第1問〜第5問は必答問題、第6問と第7問は選択問題で、昨年と同じであった。

難易度(全体)

  • 全体的には昨年並。計算問題は典型的な問題が多いが、一部ポイントとなる点を把握できるかどうかで悩むと思われる問題が目立った。知識問題は概して基本的であるが、判断が難しく消去法でいくしかないような問題も散見された。

設問別分析

第1問 (24点満点)

配点 出題内容 難易度
問14 ハロゲンの性質 やや易
問2 4 状態図 標準
問3 4 気体の密度(文字式) 標準
問4 4 水銀柱と蒸気圧 やや難
問5 4 浸透圧 標準
問6 4 コロイド やや易

物質の状態の分野からの出題。問1は平易。問2は、いずれも状態図を理解していることが必要。問3は気体の状態方程式がわかっていれば問題ない。問4の水銀柱の原理は苦手な受験生が多いが、水銀柱が下がった分が蒸気圧となる。問5の浸透圧は典型的であるが、冷静に進める必要がある。問6のコロイドは、確実に得点したい。

第2問 (24点満点)

配点 出題内容 難易度
問16 反応の量的関係と生成熱 標準
問2 4 熱化学方程式 標準
問3 4 反応速度(グラフ読み取り) 標準
問4 6 反応速度と化学平衡(グラフ) 標準
問5 4 指示薬の変色域(グラフ読み取り) やや難

物質の変化の分野からの出題。問1のaでは、グラフから反応量を読み取る必要がある。bの温度上昇から生成熱を求める問題は標準的。問2も典型的な熱化学の問題。問3はグラフから数値を読み取って反応次数を決めるものだが、対数のグラフに戸惑ったかも知れない。問4の反応速度と平衡移動のグラフの問題は典型的。問5は二次レベルの問題で、慣れていないと難しい。

第3問 (23点満点)

配点 出題内容 難易度
問14 無機物質の性質 標準
問2 4 酸化物の反応 やや易
問3 6 金属のイオン分析 標準
問4 4 カルシウムとその化合物の反応 やや易
問5 5 ニッケル水素電池と電気量 標準

無機物質の分野からの出題で、一部計算問題も含む。問1は、金属の電気抵抗に悩んだ受験生が多かった思われる。ただ、消去法でいけば正解は得られる。問2の酸化物の反応は典型的。問3のイオン分析も典型的で問題は無いだろう。問4のCaに関する反応も基本的。問5は、電気量としてA・h(アンペア時)を用いており、冷静に対処したい。

第4問 (19点満点)

配点 出題内容 難易度
問13 炭化水素 やや易
問2 4 分子式の決定 標準
問3 4 有機化合物の酸の強さ やや易
問4 4 鏡像異性体 やや易
問5 4 エステル合成実験と反応機構 やや難

炭化水素、脂肪族化合物、芳香族化合物からの出題。問1は炭化水素の構造などに関する問題で、確実に得点したいところ。問2は、反応の量的関係がわかればよい。問3の芳香族化合物の酸性度は基本的。問4は、不斉炭素原子が存在するかどうかで判断する。問5のaの正誤問題では、やや細かい知識が要求され、消去法でいけばよい。bのエステル化の反応機構は問題文から読み取る。

第5問 (6点満点)

配点 出題内容 難易度
問14 高分子化合物の単量体 標準
問2 2 アミノ酸の等電点と電気泳動 標準

問1は高分子化合物の単量体を選ぶ問題。2種類選ぶ必要があるが、基本的な知識であること、選択肢が与えられているので比較的解きやすい。問2はアミノ酸の等電点と、pH7.0における電気泳動についてだが、いずれも標準的な知識で解ける。

第6問 (4点満点)

配点 出題内容 難易度
問12 高分子化合物の構造と性質 やや難
問2 2 合成高分子化合物の繰り返し単位 標準

選択問題で、合成高分子からの出題。問1の高分子化合物の構造と性質は、いずれの選択肢も細かい知識が問われ、悩んだ受験生が多かったのではないか。問2の合成高分子化合物の繰り返し単位については、与えられた物質量比からmとnの関係が求まることに気づけば、解き方は標準的。

第7問 (4点満点)

配点 出題内容 難易度
問12 天然高分子化合物の構造 やや易
問2 2 加水分解で生じたマルトースによるフェーリング液の還元 標準

選択問題で、天然高分子からの出題。問1の天然高分子化合物の構造については、やや細かい知識の選択肢が含まれるが、誤りのある選択肢が基本知識によってわかるので平易。問2のデキストリンを加水分解して得られるマルトースでフェーリング液を還元した際に生じる酸化銅(Ⅰ)の質量を求める問題は、加水分解して得られるマルトースの物質量をミスなく求める必要がある。

大学入試センター試験平均点(過去5年分)

年度 2019年度 2018年度 2017年度 2016年度 2015年度
平均点 54.67点 60.57点 51.94点 54.48点 62.5点
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センター・国公立2次試験日程
1月18・19日 センター本試験
1月25・26日 センター追試験
1月27日~ 国公立2次出願受け付け
2月25日~ 国公立2次前期試験
3月1日~ 前期合格発表(公立大学)
3月6日~ 前期合格発表(国立大学)
3月8日~ 公立中期試験
3月12日~ 後期試験
3月20日~ 中・後期合格発表

※日程は変更になる場合があります

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