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化学

 
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総評と分析

与えられた図、実験や文献に関する文章をもとに考察する問題が増加し、思考力や読解力を要した。

実験手順や文献に関する文章、実験結果を表した図から考察していく問題が、第1日程と比べて多く出題された。比較的長い文章や図の内容を理解し、そこから考察、計算していかなければならず、思考力と読解力が試された。知識問題は標準的であった。

センター試験・試行調査との相違点(第1日程との相違点)

  • センター試験と同様の小問集合と、試行調査(2018年度実施)で見受けられた大問形式のものが出題された。第1日程と比べて大きな変化はなかったが、試行調査および第1日程で出題された方眼紙を用いた問題は見られなかった。

問題分析

大問数 5
設問数 18
解答数 32

問題量

  • 比較的長文の問題文が出題されており、読解に時間がかかるため、全体の問題量としては多い。

出題分野・出題内容

  • 主として、第1問は物質の状態、第2問は物質の変化と平衡、第3問は無機物質、第4問は有機化合物および高分子化合物、第5問は反応と量的関係、中和滴定実験に関する問題。
  • 第1問の問4は思考力を要する問題であった。
  • 第5問は一見すると見慣れない題材の長文問題であるが、問2のc以外は基本的な内容である。

出題形式

  • 第5問の問1のbでは、答の数値自体を解答させる問題が出題された。第2問の問3、第5問の問2では比較的長文の問題文が出題され、それに関する問をいくつか配置する大問形式の問題が出題された。

難易度(全体)

  • 昨年度のセンター試験と比べてやや難、試行調査(2018年度実施)とはほぼ同程度である。長文の実験考察問題、グラフ考察問題が目立つが、センター試験のレベルを踏襲した問題も多いため難易度のバランスはとれている。

設問別分析

第1問 (20点満点)

配点 出題内容 難易度
問1 4 分子の構造 やや易
問2 4 気体の分圧 標準
問3 4 コロイド やや易
問4 8 クロマトグラフィーによる物質の分離 やや難

物質の状態の分野からの出題。問1は、構造式や電子式が書けるかどうか。問2の気体の問題は、典型的。問3はコロイドに関する基本問題。問4はクロマトグラフィーの原理がわかれば解けるところであるが、問題文をよく読んで冷静に対処する必要がある。

第2問 (20点満点)

配点 出題内容 難易度
問1 4 イオン化傾向と電池、電気分解 標準
問2 4 緩衝液 標準
問3 12 熱化学、化学平衡 標準

物質の変化に関する出題。問1は、電極のイオン化傾向から一つ、外部電池の電子の流れからもう一つが決まる。問2は、典型的な緩衝液の原理を問うもの。問3のaは、エネルギー図を利用して結合エネルギーを求めるもので、標準的。問3のbの活性化エネルギーや反応熱との関係など、よくある問題であるが、やや時間がかかるか。問3のcは、グラフからの読み取りが必要であるが、内容としては標準的。

第3問 (20点満点)

配点 出題内容 難易度
問1 4 金属元素とその用途 標準
問2 4 反応と量的関係 標準
問3 4 金属イオンの分離 標準
問4 8 酸化還元反応と電離定数 標準

主として無機物質からの出題。問1は、正確な知識が必要。問2は、アルミニウムと水酸化ナトリウム水溶液の反応式がわかれば解ける。問3は、表1より、銀イオンとマンガンイオンが同時に沈殿する場合が分離できないことになる。問4のaは、酸化剤を選べばよい。問4のbは、K1とK2の積から求められることに気付けば問題ない。

第4問 (20点満点)

配点 出題内容 難易度
問1 3 アルデヒドとケトンの性質や反応 やや易
問2 4 C4H10Oの異性体 やや易
問3 6 フェノール、サリチル酸および関連する化合物 標準
問4 4 高分子化合物の単量体と重合度 標準
問5 3 アミノ酸とタンパク質 やや易

有機化合物からの出題。問1のホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、アセトンに関する知識問題は基本的。問2のC4H10Oの異性体の数は、鏡像異性体も含めることに注意すれば問題ない。問3のaは、フェノールやサリチル酸の合成経路をおさえていれば、難なく解ける。問3のbは、各層で得られる物質は決まっているが操作が決まっていない問題で、やや解きにくかったかもしれない。落ち着いて考えられたかがカギ。問4は、単量体の式量を求めてから平均の重合度を求めればよい。問5のアミノ酸とタンパク質については、細かい知識を問われている選択肢もあるが、誤った記述は比較的はっきりとわかったのではないか。

第5問 (20点満点)

配点 出題内容 難易度
問1 8 反応と量的関係 やや易
問2 12 コハク酸の電離平衡と実験操作の考察 やや難

入浴剤に含まれる様々な物質を用いた総合問題。問1は、炭酸水素ナトリウムと炭酸ナトリウムに着目し、それらの反応の量的関係を考える問題。反応式が与えられているので、量的関係を間違えなければ、a、bともに基本的。問2は、コハク酸に着目し、その電離平衡や中和反応について考える問題。aは、コハク酸は2価の酸だが、電離平衡について理解できていれば典型的。bは、コハク酸が2価であることに注意すれば特に問題ない。cは、実験操作が異なると、結果にどのような影響が出るのかを考えなければならない。落ち着いて解かないと間違えやすかったかもしれない。

大学入試センター試験平均点(過去5年分)

年度 2020年度 2019年度 2018年度 2017年度 2016年度
平均点 54.79点 54.67点 60.57点 51.94点 54.48点
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