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「黒人だから…」負けた選手に差別のつぶやき

 【リオデジャネイロ=浜砂雅一】2016年に次回夏季五輪をリオデジャネイロで開催するブラジルで、五輪代表選手を巡る「人種差別騒動」が起きている。

 地元メディアによると、先月30日のロンドン五輪女子柔道57キロ級に出場したラファエラ・シルバ選手(20)が2回戦で敗退した後、同選手を中傷するコメントが簡易投稿サイト「ツイッター」に多数書き込まれた。「負けるために何年も準備したのか」といった内容に加え、「黒人だから劣っている」など、肌の色を露骨に差別する発言が含まれていた。

 これに激怒したシルバ選手は当初、「くそったれ、ばか野郎」とツイッターで反論。後に、乱暴な言葉遣いについては謝罪した。

 ブラジルでは人口の4割強が混血で、国民の人種差別は比較的少ないとされる。ただ、ヨーロッパ系やアジア系と、アフリカ系との間に所得や学歴などの格差があるのも現実だ。今回の騒動は、きっかけ次第では人種問題がエスカレートする可能性を浮き彫りにした。

 事態を重く見たブラジルの五輪委員会は7月31日、「ブラジルは多民族国家だ。人種差別は認められない」とした上で、シルバ選手への差別発言の投稿者に対する「法的措置を検討する」との声明を発表。レベロ・スポーツ相も、名誉毀損(きそん)などの容疑で捜査に乗り出すよう連邦警察に要請する方針を示した。

2012年8月2日08時32分  読売新聞)