現在位置は です

本文です

真央、とめどなく涙…大技成功に「よしっ」

フリーの演技を終え涙を浮かべながら歓声に応える浅田(20日)=菊政哲也撮影

 演技を終えた浅田が、氷上で感極まった。

 ぐっと閉じた目から、とめどなく涙があふれる。「目指していた最高の演技が出来た」。銀メダルを手に悔し涙を流してから4年。2度目の五輪は、うれし涙だった。

 ラフマニノフのピアノ協奏曲に乗り、最初に跳んだトリプルアクセル(3回転半ジャンプ)が鮮やかに決まる。いま、世界で浅田しか跳べない大技の成功は今季初めて。「よしっと思った」。続く3回転フリップ—3回転ループの2連続ジャンプは、ループが回転不足となったものの、着氷。その後も次々とジャンプを決め、観客を引き込んでいった。

 前日のSP。五輪の重圧に負け、すべてのジャンプを失敗し、16位と出遅れた。「メダルという結果は残すことが出来ない。あとに残されたのは自分の演技だけ」。逆に覚悟を決めてリンクに立てた。

 スケーターとしての浅田が追い求めてきたのは、メダルではなく「最高の演技」をすることだ。バンクーバー大会では、6種類すべてのジャンプのうち、苦手な2種類を外して勝負せざるを得なかった。トリプルアクセルは決めたが、フリーの後半で二つのジャンプをミス。銀メダルを取った喜びより、最高の演技ができなかった悔しさが大きかった。

 その後、ジャンプを含む滑りを基礎から見直した。2度目の、そして最後の五輪では、すべての3回転ジャンプを跳ぶことが最高の演技だと信じた。フリーでは6種類のジャンプで着氷した。終盤の3連続ジャンプ、3回転ジャンプもきっちり決め、4年前の失敗を克服した。フリーの自己ベストを6点以上更新した。

 「4年間、一から見直してきたものが全て出せた。支えてくれた方々に、最高の演技で恩返しできた」。メダルは取れなかったが、泣きながら笑ったその顔は、誰よりも輝いていた。(永井順子)

2014年2月21日17時06分  読売新聞)

 ピックアップ

トップ


現在位置は です