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馬術…男女が競う唯一の競技、その理由は?

老若男女、人馬一体

  • ロンドン五輪での法華津(2012年8月2日撮影)
    ロンドン五輪での法華津(2012年8月2日撮影)

 オリンピックで唯一、男女が一緒に競う競技が馬術。体力差のある男性と女性とが同じステージで戦えるのはなぜか。

 馬術は、運動するエネルギーは主に馬が担い、馬のコンディション作りやリズム、バランスを与えるのが選手の役割。このためパワーやスタミナで男性に及ばない女性であっても、馬を上手にコントロールすることで互角に勝負できる。

 幅広い年齢層の選手が活躍しているのも、同じ理由だ。1964年東京大会に出場した法華津寛は48年後の2012年ロンドン大会にも馬場馬術に71歳で出場し、注目された。日本馬術連盟によると、国内で大会出場資格のある人は約5000人。数年前には80代半ばの男性が全日本大会に出場したこともあるという。

 オリンピックは、フィギュアスケートのように演技の正確さや美しさを競う「馬場馬術」、コース上の障害物を飛び越え、正確さとスピードを競う「障害馬術」、馬場馬術と障害馬術、クロスカントリーの3種目を同じ人馬のコンビネーションで競うトライアスロンのような「総合馬術」があり、各団体・個人で計6種目ある。

勝敗を左右する馬の体調

  • 女性の活躍も目立つ馬術競技。馬とのコンビネーションが勝敗のカギを握る
    女性の活躍も目立つ馬術競技。馬とのコンビネーションが勝敗のカギを握る

 日本馬術連盟によると、最近のオリンピックでは、馬場馬術で女性、障害馬術と総合馬術で男性が、入賞者の多くを占める傾向がある。「馬術で重要なことは、馬の能力と、その能力を引き出す選手の技術。また、人馬の相性も大切です。そのすべてがそろってはじめて最高のパフォーマンスが実現します。男性よりも体力がない女性でも、その選手に合っている馬に巡り会い、コミュニケーションを深めていけば、十分に力を発揮できるものなのです」と同連盟の北野あづささん。

 馬のコンディションが勝敗を左右する競技。リオ大会でも出場が期待された法華津は騎乗馬の体調不良で選考会に参加せず、3回連続の五輪出場はならなかった。

84年ぶりのメダルなるか

  • 1932年のロサンゼルス五輪で金メダルを獲得した西とウラヌス号
    1932年のロサンゼルス五輪で金メダルを獲得した西とウラヌス号

 日本が馬術で獲得したオリンピックの唯一のメダルは1932年ロサンゼルス大会の障害馬術で西竹一が獲得した金メダル。障害馬術で、愛馬ウラヌス号とともに華麗な飛越で勝利した。このとき西氏が試合後に述べたとされる「We won.(われわれは勝った)」の言葉は、人馬一体となって戦う競技を象徴する名ぜりふとして語り継がれる。西は太平洋戦争末期の45年、激戦地の硫黄島で戦死。同じ頃にウラヌス号も世を去った。

 リオで84年ぶりに馬術でのメダルを狙う日本選手団は、障害馬術と馬場馬術にそれぞれ団体・個人4人、総合馬術に個人2人が出場。障害に出場の杉谷泰造は96年アトランタ大会から6大会連続の出場で、柔道の谷亮子らと並んでいた夏季五輪の日本選手の最多出場記録を更新した。杉谷は祖父、父も障害馬術の五輪選手で、親子3代で五輪のメダルを追う。

  • 華麗な飛越が観客を魅了する障害(1984年のロサンゼルス大会で)
    華麗な飛越が観客を魅了する障害(1984年のロサンゼルス大会で)

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日本馬術連盟

2016年08月02日 17時27分 Copyright © The Yomiuri Shimbun