文字サイズ
小倉記者の現地リポート

リオの課題、どう解決?…東京大会組織委が研修

メディア局編集部 小倉剛

 4年後の東京五輪・パラリンピックに備え、東京大会組織委員会の職員が、リオ五輪の会場や関連施設を訪れ、設備やオペレーションの研修を受けている。国際オリンピック委員会(IOC)が次期開催国や候補地を対象に実施している「オブザーバープログラム」に、合計約260人の職員が参加し、約80種類の講座すべてを受講して、課題解決を探っている。

 16日、同組織委による記者説明会がリオ市内で開かれ、講座のうち、選手村の運営や飲食のオペレーション、テクノロジーなどのプログラムを受講した同組織委職員が、リオ五輪や東京五輪の課題を説明した。

選手村はフレンドリーに

  • オープンしたリオ五輪の選手村(7月24日、竹田津敦史撮影)
    オープンしたリオ五輪の選手村(7月24日、竹田津敦史撮影)

 選手村運営プログラムを受講した同組織委選手村管理課の比嘉明日佳主事は、リオの選手村でオープン当初に発生した設備の不具合について、リオ側の担当者から「設備に負荷をかけるストレステストが不十分だった」と説明を受けたという。

 選手村は、大会後に一般住宅などとして販売されるため、住宅としてのテストは行ったものの、五輪期間中のように、多くの選手が一斉にシャワーを浴びる、といった極端な事態を想定したテストを行っていなかったのが原因だった。

 一方、選手村のコンセプトは参考になったという。リオでは、選手同士の交流を増やす工夫が随所に見られ、たとえば、各部屋にテレビを置かず共有スペースに置いたり、選手同士で撮影し合えるようフォトスポットを作ったりしていた。

 比嘉主事は「東京五輪でも、アスリートたちに喜んでもらえるような選手村を考えたい。実際にリオ五輪に参加した選手にもヒアリングしたい」と話していた。

 テクノロジーのプログラムを受講した同組織委テクノロジー推進部の新井浩治部長は、チケット購入などに使う公式アプリに改善の必要性を感じたという。試合のルールやポイント説明、動画の配信も検討して、「パラリンピックなどで、知名度の高くない競技にも興味を持ってもらえるようなコンテンツを準備したい」と意欲を見せていた。

 受講者の話を聞いていると、まだ4年も先の話だと思っていた東京五輪が、急にすぐ近くに感じられてきた。リオ五輪のいいところも悪いところも生かしつつ、東京五輪を成功させるには、もうあまり時間に余裕はないのかもしれない。

2016年08月18日 08時55分 Copyright © The Yomiuri Shimbun