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[プロジェクト TOKYO 2020]<1>選手村は未来の街 臨海開発 レガシーに

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建設が進む選手村(19日、読売ヘリから)
建設が進む選手村(19日、読売ヘリから)
晴海高層アパートから東京の成長を見続けてきた中沢孝子さん(手前右)
晴海高層アパートから東京の成長を見続けてきた中沢孝子さん(手前右)

 1964年に行われた前回東京五輪は、日本の成長を加速させる起爆剤となった。56年後に迎える2度目の夏季五輪でも、本番、さらに大会後までを見据え、あらゆる分野で社会資本の整備や技術開発、新制度の導入などが進む。様々なプロジェクトによって導かれる、未来の日本の姿とは。

     ◇

 そこはかつて、「月島四号地」と呼ばれる未開の地だった。東京湾に接する晴海(東京都中央区)。隅田川河口のしゅんせつで出た土砂を埋め立て、昭和初期にできた。1935年(昭和10年)の人口は5世帯16人。今は約1万4500人が暮らし、東京五輪・パラリンピックの選手村が、1万人を超える世界中のアスリートを迎え入れる。

 広大な土地では戦前、万国博覧会の開催が計画された。東京市庁(当時)の移転話も持ち上がったが、いずれも頓挫。代わりに旧陸海軍が輸送拠点として利用し、終戦後も進駐軍に飛行場用地として接収された。

 そんな晴海に58年に完工したのが「晴海高層アパート」(168戸)だった。鉄筋コンクリート造10階建ての建物には公団初のエレベーターが据えられ、高層住宅のモデルとなった。

 中沢孝子さん(79)は結婚を機に、70年から97年の建て替えまで最上階で暮らした。東京タワーや遠くに富士山まで見渡せた。

 前回大会のあった64年。ブルーインパルスが国立競技場の空に描いた五つの輪を見て、胸躍らせた。「街がどんどん変わり、世の中が豊かになるのを肌で感じた。次の時代を担う若い人たちにも恩恵があってほしい」。中沢さんはそう願う。

 臨海部で建設中の競技施設群は周囲の壁が外れ、その姿を見せ始めた。岸井隆幸・日大特任教授(都市工学)は「水辺を生かした都市は魅力を持つ。臨海部整備の成否が東京、日本の未来を変える」と語る。

 五輪後の選手村はマンションに変わる。晴海では水素がエネルギー源となって電力を生み、バスやマイカーの燃料ともなる。環境先進都市として、五輪の「遺産(レガシー)」になる。

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705219 1 東京オリンピック2020速報 2019/07/24 05:00:00 2019/07/24 21:34:23 2019/07/24 21:34:23 建設が進む選手村(19日、東京都中央区で、本社ヘリから)=松田賢一撮影 https://www.yomiuri.co.jp/media/2019/07/20190724-OYT1I50021-T.jpg?type=thumbnail
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