夫婦で歩む「金」ロード…視覚障害者柔道 広瀬悠・順子×俳優・女優 中尾明慶・仲里依紗

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11.22「いい夫婦の日」特集

 11月22日の「いい夫婦の日」にちなんで、家族でパラリンピック競技ファンの俳優・中尾明慶さん(31)、仲里依紗りいささん(30)夫妻と、東京パラの視覚障害者柔道で共に出場を目指す広瀬はるか選手(40)、順子選手(29)夫妻が対談を行った。パラ競技ならではの魅力や、畳の上では見られない素顔などをざっくばらんに語ってもらった。(構成・運動部 畔川吉永、写真・池谷美帆)

順子「家では夫が王様」/悠「試合は妻優先で」

(左から)仲里依紗さん、中尾明慶さん、視覚障害者柔道の広瀬悠さん、広瀬順子さん(講道館で)
(左から)仲里依紗さん、中尾明慶さん、視覚障害者柔道の広瀬悠さん、広瀬順子さん(講道館で)

 中尾明慶(以下・中尾)「僕がしゃべりすぎないようにしないとね」

 仲里依紗(以下・仲)「いつも、『おしゃべり担当』だもんね」

 広瀬順子(以下・順子)「私たちも悠さんが、おしゃべり担当です」

 中尾「男性2人がずっと話したりして……。でもすごいですよね、夫婦で同じ競技をやっているなんて」

 仲「悠さんが順子さんのコーチなんですよね」

 順子「私が頑固で、納得できない練習は絶対にやらない。悠さんは私のやり方を優先してくれて、プラスアルファで教えてくれるから、受け入れやすいんです」

 仲「奥様を包み込んでいるようで、すてきです」

 広瀬悠(以下・悠)「最近は順子さんだけ強くなっていますよ」

 中尾「健常者と視覚障害の柔道で違いや苦労したことはありますか」

 順子「組み手から始まり、力の入れ方や相手の崩し方に工夫が必要。違う競技なんだな、ということに気付いて戦い方を変えました」

 仲「一から新しい柔道を始めたという感じですね」

 中尾「休日には2人で何をされているんですか」

 悠「練習も家の生活も四六時中、一緒なので。休みの時だけは、基本的に別々に過ごすようにしています」

 順子「私はずっと一緒にいても構わないですが」

 中尾「家での悠さんは」

 順子「『王様』です。家事も悠さんの方ができるんです。何もかも完璧主義」

 悠「家事も、柔道でも順子さんより先に行っているので、王様の中の王様『キング・オブ・キング』かな」

 中尾「いいな、僕もそんなふうに言われたい」

 仲「我が家は私が『クイーン・オブ・クイーン』じゃない」

 中尾「2人でパラリンピックの話はしますか」

 悠「はい。順子さんはリオデジャネイロ・パラリンピックで銅メダルだから今回は期待が大きい。順子さんにかかるプレッシャーを和らげる役目を僕が務めるつもりです」

 仲「期待しちゃうんですよね。自分の試合より緊張しますか」

 悠「自分の試合では緊張はしません。今回は自分より順子さんの試合を優先します」

 中尾「競技を通じて、ファンの皆さんに伝えたいことはありますか」

 悠「これは君(順子さん)の担当だよ」

 仲「役割分担がきちんとできている」

 順子「最近は多くの人に障害者スポーツを知ってもらう機会が増えています。それが2020年で終わらずに、その後も障害者への理解がどんどん広がればいいですね」

 悠「100点満点。僕が言うことは何もありません」

 仲「東京パラの目標は」

 悠「僕が金メダルで、順子さんが銀。金、銀、銅を我が家でそろえたいです」

 順子「悠さんはおじさんなのでなるべく頑張ってもらって。私が金メダルをとり取材を受ける時、横に座って面白いことを話してもらえれば」

 中尾「じゃ、お二人で金、金、銅ということでぜひ、頑張ってください」

 ◆視覚障害者柔道=両者が組んでから、主審の「始め」の声で開始する。「一本」「技あり」など、基本的なルールは五輪の柔道と同じ。組み手争いがなく、すぐに技をかけられるため、スリリングな試合展開が最後まで続く。

予想以上の衝撃 体感

視覚障害者柔道の競技体験をする中尾明慶さん(手前左)
視覚障害者柔道の競技体験をする中尾明慶さん(手前左)

 対談にあわせて、広瀬選手夫妻が講師役を務め、中尾さんと仲さんが、視覚障害者柔道を実際に体験した。2人がアイマスクをつけて、畳の上で組み合い、時には技を掛けられた。2人は、自分がどこにいるか分からないために実際以上に動かされたように感じたり、とっさに技を仕掛けられて予想以上の衝撃を感じたりと、この競技の難しさや特徴を体感していた。

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そろってリオ出場 妻は「銅」

リオ・パラリンピックで銅メダル獲得を喜ぶ広瀬順子さん(右)と悠さん(2016年9月9日)
リオ・パラリンピックで銅メダル獲得を喜ぶ広瀬順子さん(右)と悠さん(2016年9月9日)

 柔道漫画を読んだことがきっかけで小学5年で競技を始めた順子さん。山口・西京高に進んで全国高校総体にも出場した。大学1年時に病気で弱視になり、柔道から離れた。だが、「一生懸命になれるものが欲しい」と大学3年で、視覚障害者柔道を始めた。

 小学2年で柔道をスタートした悠さんも愛媛・宇和島東高で高校総体出場。緑内障と診断され、左目の視力をほぼ失い、大学や実業団からの誘いを断り柔道から離れた。しかし進学した松山盲学校で再開、2008年の北京パラに出場した。

 2人が出会ったのは13年の日本代表の米国遠征。「かわいい子が来るという話を事前に聞いていて。一目ぼれでした」と悠さん。順子さんは「いきなり汗ばんだ手で握手してきたので、気持ち悪いなと……」と正反対の印象。だが仲間に声をかけるなど、ムードメーカーとして盛り上げる悠さんの優しさを知った。互いの境遇も似ていたことから、ひかれ合い、交際をスタート。15年12月に結婚、リオ・パラには夫婦で出場した。

なかお・あきよし 1988年6月30日生まれ。東京都出身。趣味・特技はボクシング、野球、水泳、車などと幅広い。2018年の「イクメンオブザイヤー」受賞。20年1月から、舞台「七転抜刀!戸塚宿」に出演予定。
なかお・あきよし 1988年6月30日生まれ。東京都出身。趣味・特技はボクシング、野球、水泳、車などと幅広い。2018年の「イクメンオブザイヤー」受賞。20年1月から、舞台「七転抜刀!戸塚宿」に出演予定。
なか・りいさ 1989年10月18日生まれ。長崎県出身。ドラマ、映画に出演し、モデルとしても活躍。第34回日本アカデミー賞新人俳優賞を受賞するなど、演技力を評価されている。2020年1月期のカンテレ・フジテレビ系ドラマ「10の秘密」に出演予定。
なか・りいさ 1989年10月18日生まれ。長崎県出身。ドラマ、映画に出演し、モデルとしても活躍。第34回日本アカデミー賞新人俳優賞を受賞するなど、演技力を評価されている。2020年1月期のカンテレ・フジテレビ系ドラマ「10の秘密」に出演予定。

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912014 0 東京オリンピック・パラリンピック 2019/11/22 05:02:00 2019/11/22 12:36:14 2019/11/22 12:36:14 (左から)仲里依紗さん、中尾明慶さん、広瀬悠さん、広瀬順子さん(16日午後3時3分、講道館で)=池谷美帆撮影 https://www.yomiuri.co.jp/media/2019/11/20191121-OYT1I50063-T.jpg?type=thumbnail

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