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圧倒的支持「日本への評価」…山下氏IOC委員選出

   
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山下泰裕氏
山下泰裕氏

 【ローザンヌ(スイス西部)=杉野謙太郎】国際オリンピック委員会(IOC)総会が10日、スイスのローザンヌで行われ、1984年ロサンゼルス五輪柔道男子無差別金メダリストで、日本オリンピック委員会(JOC)会長の山下泰裕氏(62)がIOC委員に選ばれた。IOC委員による投票では賛成74、反対1(棄権3)。圧倒的な支持に対し、山下氏は「驚きでした。私に対する評価ではなくて、日本に対する評価」と謙虚に語った。

 日本人のIOC委員は15人目。現役の委員は、2018年に選ばれた国際体操連盟会長の渡辺守成氏(60)と合わせて2人になった。

 柔道界からは、1909年にアジア初のIOC委員となった講道館柔道の創始者・嘉納治五郎氏以来。山下氏は、「柔道が私の人生を変えた。私の生き方の中心には嘉納先生の教えがある」と語り、「先生がほほ笑んでくれるような、そんな仕事をしていかないといけない」と意気込んだ。

日本の発言力 強化期待

10日の国際オリンピック委員会(IOC)総会でIOC委員に就任した山下泰裕氏には、二つの点で期待がかかる。IOCの内情の把握と、日本の発言力強化だ。

 日本は何度もIOCによる「寝耳に水」の動きに翻弄(ほんろう)されてきた。東京五輪開幕まで9か月余りとなっていた昨秋、マラソンと競歩の札幌開催計画が突如発表された。2013年にはIOC理事会で一度は除外された東京五輪のレスリングが、7か月後の総会で結局存続となる騒動もあった。現在は立候補都市減少に伴う開催地選考過程の変更など、今後の五輪のあり方を模索する動きを加速させている。山下氏がIOC幹部らとの交流を通じ、彼らの思惑をいち早くつかむことができれば、札幌市が意欲を示す30年冬季五輪招致に向けても大きな力となるだろう。

 スポーツ庁は世界での日本の影響力向上を目指し、15年度から国際機関や国際競技連盟の役員ポスト獲得を支援してきた。同庁のまとめでは、山下氏の就任で日本人役員は延べ33人となり、14年度の19人から14人増えた。IOC内で山下氏が存在感を増していけば、日本人登用の流れをさらに後押しすることにもつながる。

 18年にIOC委員に選ばれた渡辺守成氏は、ビジネス経験が豊富で交渉力に優れ、世界的に著名な柔道家である山下氏は、その「顔」を生かした発信力が強みだ。その意味で、バランスのいい2人だと言える。(田中潤)

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996634 1 東京オリンピック2020速報 2020/01/12 05:00:00 2020/01/12 05:00:00 2020/01/12 05:00:00 「役割をしっかり果たせるように、勉強していかなければ」と語る山下氏(10日、スイス・ローザンヌで)=杉野謙太郎撮影 https://www.yomiuri.co.jp/media/2020/01/20200112-OYT1I50005-T.jpg?type=thumbnail
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