完了しました


23日に披露された2020年東京五輪・パラリンピックの公式服は、基本概念として「ニッポンをまとう」を掲げ、日本らしい細やかな工夫を凝らしたデザインとなった。入場行進で着る「開会式服」は日の丸の色づかいを保ちつつ、夏の暑さに配慮して、赤のブレザーに白のパンツやスカートだった1964年東京大会と、上下の配色を入れ替えた。
作製は紳士服大手のAOKI(本社・横浜市)。同社によると、伸縮性や通気性に優れ、シワになりにくい素材を使用している。結団式などで着用する「式典服」のネクタイとスカーフは赤を基調としており、「七宝柄」「うろこ柄」など縁起がよいとされる日本の伝統柄をあしらった。
これまで五輪、パラリンピックで選手団の運営組織やスポンサーが異なるため、それぞれ公式服のデザインを決めていたが、今年の東京大会は共通。全てオーダーメイドで、個々の選手の体格に合わせ、細かい要望にも応えるという。
パラリンピックのアーチェリー日本代表に内定している上山友裕選手(32)(三菱電機)は、真新しい「開会式服」に袖を通し、「一緒になってオリンピックとパラリンピックを戦える舞台が整ったなという気持ちでいっぱい。日の丸を背負っている感覚で、すごくうれしい」と笑顔で語った。
また、大会組織委員会は23日、審判など技術役員が着用する公式ユニホームのデザインを発表した。紺のジャケット、グレーのスラックスの「フォーマルウェア」では女性用のスカートを廃止し、男女兼用デザインに統一した。
「身が引き締まった」…長野「金」原田さん



1998年長野冬季大会では、雪をイメージした白基調の「スノーホワイト」のスーツと「クリスタルホワイト」のコートなどが支給された。スキージャンプ団体金メダリストの原田雅彦さん(51)は、当時を振り返りながら「公式服に袖を通すと、身が引き締まる思いがしたもの。オリ・パラで初めて同じデザインとなる東京大会では、『ワンチーム』となって活躍してほしい」と期待を口にした。