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2020年東京五輪の聖火リレーが通るルートの詳細と、愛知県内を走る170人以上の聖火ランナーのうち、県実行委員会が公募、推薦した44人中42人が公表された。県によると、公募は22人で、4034人が応募した。推薦は、聖火リレーを実施する県内15市が、ゆかりの人物ら22人を選んだ。走行日時点で最年少が12歳、最高齢は77歳。
犬山市の犬山観光特使を務めるロンドンブーツ1号2号の田村淳さんら著名人のほか、愛・地球博(愛知万博)に毎日通って「万博おばあちゃん」と呼ばれた山田外美代さんらも含まれる。
約183倍の倍率を勝ち抜いた1人で、名古屋市の会社員久世義晃さんは東日本大震災の際、現地でボランティア活動を行ってきた。被災者の中には東京五輪を楽しみにしながらも亡くなった人もいて、「自分の走る姿を、天国から見てもらえたら」と意気込んでいる。
がん患者らでつくる「めぐみの会」代表・織田英嗣さん(東郷町)は「がんになっても、人生を楽しく生き抜こうと活動してきたことが評価されたのかも」と選出を喜んだ。今ではハーフマラソンもこなし、「食道がんになる前より元気です」という。
笑顔を届ける 地元愛アピール
公表された聖火ランナーのリストとともに意気込みをつづったコメントも紹介された。名古屋大教授の天野浩さん(59)は、ノーベル物理学賞を受賞した、青色発光ダイオードの発明に成功するまで実験を重ねた過程がスポーツに通じるとし、「何事にも諦めず努力してほしいことを、また努力をしている人へ温かなサポートをしてほしいことを、聖火リレーを通じて人々に伝えたい」とした。
県内の聖火リレーのスタート地点となる瀬戸市在住で将棋の藤井聡太七段(17)は「いつも応援してくださる地元の皆様に笑顔が届けられるよう、自分らしく精いっぱい走りたい」。
生まれ育った岡崎市を走るタレントの天野ひろゆきさん(49)は「コースになっている岡崎公園は、日本さくら名所100選に選ばれるなど全国的にも知名度が高い。この素晴らしい景観をより多くの市民に見ていただき『岡崎に生まれてよかった』と思ってもらえるようにしたい」と地元愛をアピール。
フィギュアスケートの宇野昌磨選手(22)は「『必ずできる!』と思い続け、2018年平昌(ピョンチャン)五輪で銀メダル獲得という結果につながった。聖火ランナーとして走ることで、この思いを様々な夢に向かって頑張っている人たちに伝えられれば」と思いをつづった。
また、安城市出身で新日本プロレスの人気レスラー、オカダ・カズチカさん(32)は「故郷の子供たちや市民の皆さんに勇気と元気と笑顔が届けられるよう、精いっぱい走らせていただきたい」、豊橋市出身の女優、松井玲奈さん(28)も「この聖火リレーが皆様の記憶に残り、子供たちに夢や希望を与えられるものとなるように、しっかり盛り上げていきたいと思います」と意気込んでいる。