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逆風下のオリンピック代表内定・確実…SNSで反響が大きかったのはあの選手

 
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 東京オリンピックの代表選考は中盤戦です。2月27日に柔道の男女代表のうち12人が一挙に決定し、その後も自転車や空手などで代表入りを確実にした選手が出たほか、3月に入るとマラソン、レスリングなどが続きました。大会の中止や延期に無観客、応援の自粛要請と年明けから新型コロナウイルスの感染拡大による影響が続くスポーツ界ですが、オリンピックの代表選考への注目度は高く、ネットの世界でも盛り上がりを見せています。

白熱の最後1枠争い

2時間5分29秒で日本記録を更新し、日本勢トップの4位でゴールする大迫傑(2020年3月1日、東京都千代田区で)
2時間5分29秒で日本記録を更新し、日本勢トップの4位でゴールする大迫傑(2020年3月1日、東京都千代田区で)

 年明け以降に内定や代表入りを確実にした選手のSNS発信を拾ってみると、反響の大きさがうかがえるのが、最後の1枠がかかった男女のマラソンです。

 「インスタグラム」で15.9万のフォロワーがいる大迫(すぐる)選手(ナイキ)は、3月1日の東京マラソンで自らの日本記録を更新して日本勢トップとなり、代表入りに大きく前進。インスタで「順位は4位でした、でも僕は今日、僕にとっての勝利を手にしました。ありがとう!!」と投稿。6.7万の「いいね」がついています。

大迫選手のインスタ投稿

 同学年のライバルとして注目された設楽悠太選手(ホンダ)は失速し16位。ツイッターには「応援ありがとうございました! 少し休みます。」とツイートしましたが、18年の東京マラソンで大迫選手に先んじて日本新記録を出すなどマラソン界を盛り上げてきただけに、ねぎらいを込めた「いいね」が1.8万カウントされています。

 女子では、大迫選手同様、設定記録を突破し、他の選手の結果を待つ立場だった松田瑞生(みずき)選手(ダイハツ)。8日の名古屋ウィメンズの一山(いちやま)麻緒選手(ワコール)にタイムで抜かれ落選してしまいました。それでも「期待に応えれずすみませんでした。また笑顔をお見せできるよう頑張ります。」とのツイートに「いいね」は1万にのぼりました。

 その8日は、逆転内定を決めた一山選手の喜びの声に中継や報道で触れた方も多かったと思います。一方、男子の大迫選手は同じ日のびわ湖毎日で自らのタイムを抜く選手が出なかったことから代表に内定しました。ツイッターに「内定お祝いして頂きました!」と投稿、上部が厚底シューズ形に装飾されたケーキを手にほほ笑む写真をアップしました。

にじむ覚悟

 金メダル量産の期待がかかる柔道勢では、前回のリオデジャネイロ大会を制している男子73キロ級の大野将平選手(旭化成)への注目度が高いようです。インスタのフォロワーが17.4万人おり、内定翌日の2月28日には「覚悟はいいか」のフレーズとともに内定を報告、2万の「いいね」がついています。人気バンド「ケツメイシ」のアルバムに同名の曲があり、大野選手は昨年ツイッターで紹介していました。

 覚悟という意味では、卓球男子の水谷隼選手(木下グループ)も相当なものです。前回のリオ大会で銅メダルを獲得したシングルスこそ代表の座を逃しましたが、1月に団体戦要員に選出されるとツイッターを更新、「自分を選んだこと後悔させません」「ロンドン、リオと団体戦無敗なのでそのまま東京でも全勝して自ら引退の花道を飾ります」などとつづりました。「いいね」は1.9万を数えます。

支え、支えられ

 SNSを通して人間模様もより鮮やかに浮かび上がります。

 3月8日のレスリング代表決定プレーオフでは、リオ大会「金」の土性沙羅選手(東新住建)が女子68キロ級の代表に内定しました。9日付の読売新聞朝刊運動面では、その際、セコンドについたのが登坂絵莉選手(同)と川井梨紗子選手(ジャパンビバレッジ)だったことに触れ、同じリオ金メダリストの2人に支えられ重圧と不安を克服したことを紹介しています。

 実際、土性選手は10日のツイッターで「絵莉さん、梨紗子の最強セコンド 本っっっっ当に心強かったです!」と投稿。登坂選手のツイッターと川井選手のインスタには、笑顔満開で解放感にあふれた3人の写真が、「おめでとう」のメッセージとともに掲載されています。

 そのプレーオフでは、男子フリースタイル74キロ級で乙黒圭祐選手(自衛隊)が代表内定を決めました。昨年12月に同じフリースタイル65キロ級で一足早く内定していた弟の拓斗選手(山梨学院大)が早速ツイッターに投稿、「兄弟で東京オリンピック金メダル取れるように本番に向けて頑張ります!」とつづっています。

 「祝福」を通して交流の広がりが見えてくるのもSNSの面白いところです。

 空手の女子組手61キロ超級は、プレミアリーグ・ザルツブルク大会までの結果を受け植草歩選手(JAL)の代表入りが確実に。歌手のMay J.さんが今月1日に祝福のツイートをすると、植草選手は「ありがとうございます。またがんばります」のコメント付きでリツイートしました。

 May J.さんのツイッターを見ると、昨年2月に自身が歌う「Garden」が植草選手の勝負曲であることを偶然テレビで知り喜んだとの投稿があり、これに対し、植草選手が「自分の方が嬉しすぎます」と反応したのが分かります。

夢じゃない

 空手同様、欧州で行われたのが自転車トラック種目の世界選手権(ベルリン)です。世界保健機関(WHO)が新型コロナウイルスについて「パンデミック(感染症の世界的な大流行)の潜在性がある」と言及した2月末、脇本雄太選手(日本競輪選手会)と梶原(かじはら)悠未(ゆうみ)選手(筑波大)が代表入りを確実にしました。

 まず、男子ケイリンの脇本選手が2月27日、2位に入り、この種目での日本勢による銀メダル獲得を3大会連続に伸ばしました。日本時間28日に自身のツイッターを更新し、銀メダルと、届かなかった優勝ジャージー「マイヨ・アルカンシエル」を着たぬいぐるみをベッドに並べた写真をアップしました。

 一方、28日にこのジャージーを手に入れてしまったのが女子オムニアムの梶原選手です。自身のツイッターにはジャージー姿でほほえみながらベッドに横たわる自撮り写真を掲載。「着て寝ました。昨晩の夢のような時間、夢じゃなくてよかった」と投稿しています。

 これに先立つ梶原選手の優勝報告ツイートを脇本選手も思わずリツイートしています。それもそのはず、自転車のトラック種目で日本女子が世界選手権を制するのは初めてでした。

 WHOがパンデミックを表明したのはその10日余り後。今月13日には「欧州がパンデミックの中心」との認識も示されました。ドイツでも16日、隣接する5か国との国境を原則封鎖する措置を始めました。梶原選手の快挙も薄氷のタイミングだったのかもしれません。。

暗雲と激励と

 各競技で代表に内定した選手や有力選手たちのSNSへのアクセスは、読売新聞オンライン内の「東京2020オリンピック」が便利です。「注目選手」コーナーで選手別ページに進むと、それぞれのSNSに飛べるリンクがついています。

 ただ、新型コロナウイルスの感染拡大による逆風がいっこうにやみません。無観客試合や、応援の自粛要請で選手たちがいつもと違った環境での戦いを強いられるケースも起きています。さらに、オリンピックに向けた大会そのものが中止や延期になって選手の調整や代表選考にも影響が出ています。ここに来てオリンピックの開催や延期に関する発言が出てきているほどです。

 こうした複雑な状況の中でも選手は発信を続けています。バドミントンの奥原希望選手(太陽ホールディングス)は、今月の全英オープンで8強入りした時点で代表入りを確実にしました。一方で、世界バドミントン連盟は16日から4月12日に予定していた主催大会を実施しないと発表。これには日本協会が選手を派遣予定だった海外大会も含まれています。

 奥原選手は14日の準決勝で敗れた後、ツイッターを更新。「負けました。負けて反省してまた次の試合に活かす。今次の試合がいつなのか不明な状態。あれこれ考えても世の中の流れは変えられない。自分に出来ること、次の試合に向けて今出来ることをするだけ。また頑張ります!」とツイートしています。

 これに対しファンからは「今はオリンピックが開催できるかどうかの不安もありますが、気持ちを切らさない様、がんばってください」「まずは東京オリンピック出場内定、おめでとうございます。今の世界の状況で先の試合も見えない状態ですが、焦らず安心して練習に頑張って下さい」などの激励が寄せられています。

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