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首相判断、与野党「やむなし」…五輪延期検討

  
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自民党の役員会に臨む安倍首相(中央)(23日午後、国会で)=源幸正倫撮影
自民党の役員会に臨む安倍首相(中央)(23日午後、国会で)=源幸正倫撮影

 安倍首相が東京五輪・パラリンピックの延期を容認する考えを示したことについて、与野党議員の多くは「やむを得ない」と冷静に受け止めている。新型コロナウイルスの感染拡大による経済活動の停滞に加え、五輪延期に伴う損失も予想されるため、追加経済対策の規模拡大を求める声が強まりそうだ。

経済対策拡充 求める声

 「IOC(国際オリンピック委員会)が判断すれば、協力する形での判断にならざるを得ないだろう」

 自民党の二階幹事長は23日の記者会見でこう述べ、首相がIOCの延期判断を受け入れた場合は支持する意向を表明した。公明党の山口代表は23日の党会合で「大事なことは、中止はしないという判断を前提にしていくことだ」と語り、開催中止という最悪の事態を回避するには延期も致し方ないとの認識を示した。

 IOCの延期検討に与党内から異論が出ないのは、世界各国で感染拡大が予想以上に深刻化しているためだ。自民党の岸田政調会長は23日の党役員会に先立つ記者会見で「選考大会なども開けない厳しい状況を考えると、やむを得ない」と述べた。

 ただ、実際に五輪延期が決まれば、日本経済への打撃は必至だ。政府は事業規模で30兆円を上回る追加経済対策を検討しているが、4月中にもまとめる2020年度補正予算案の具体化とともに、歳出圧力が強まる可能性がある。公明党幹部は「延期後の五輪に向けて経済を盛り上げていくムードを作らなければならない」と話す。

 これに関連し、自民党東京都連の幹部は23日、党本部で五輪を巡る対応を協議し、状況を注視していくことを確認した。7月5日投開票の東京都知事選が控えており、選挙戦略への影響を指摘する声も出始めた。

 野党は延期に関する結論を速やかに出すよう求めている。立憲民主党の福山幹事長は23日、国会内で記者団に「延期の流れは止められない。早く決めて、次に向かって動き出す方がいい」と語った。国民民主党の玉木代表は記者団に「IOCの判断を待つまでもなく、早めに方針を決め、延期するとなれば必要な経済対策を打つべきだ」と述べた。

 共産党の小池書記局長は記者会見で「現時点で首相の政治責任を問うつもりはない」とした上で、「延期に向けた対応に手間取り、色んな悪影響が出てくれば、責任が問われる」とした。

 

<五輪を巡る参院予算委の首相答弁要旨>

 G7首脳(テレビ)会議で「人類が新型コロナウイルスに打ち勝った証しとして完全な形で実施したい」と述べた。全ての国のアスリートが万全の準備のもとに参加できる安全で安心な大会とする、規模は縮小せず、観客にも一緒に感動を味わってもらうとの方針で、準備を着実に進めていくとの考え方を述べたものだ。この考え方は22日夜、大会組織委員会の森喜朗会長にも話し、森会長からトーマス・バッハIOC(国際オリンピック委員会)会長にも話したと承知している。

 IOCの判断は、私が申し上げた「完全な形」での実施という方針に沿うもので、仮にそれが困難な場合には、アスリートを第一に考え、延期の判断を行わざるを得ない。中止は選択肢にないという点は、IOCも同様だと考えている。

 なるべく早く判断した方がいいと思うが、これはIOCが判断することだ。東京都の考えもあるだろう。よく連携していきたい。いま現在、五輪を開けるかと言えば、世界はそんな状態ではないと思う。場合によっては私自身の考え方について、バッハ会長に話す機会があればと思っている。

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1124554 1 東京オリンピック2020速報 2020/03/24 05:00:00 2020/03/24 10:00:33 2020/03/24 10:00:33 自民党の役員会に臨む安倍首相(中央)ら(23日午後5時14分、国会で)=源幸正倫撮影 https://www.yomiuri.co.jp/media/2020/03/20200323-OYT1I50053-T.jpg?type=thumbnail
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